2015 Fiscal Year Annual Research Report
Do interest and extrinsic rewards have separate representations?
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15H05401
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
村山 航 高知工科大学, 総合研究所, 客員教授 (10748726)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 知的好奇心 / 内発的動機づけ / 記憶 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,知的好奇心を刺激する課題として,トリビアクイズ課題とマジックショー課題を作成し,その刺激の妥当化を行い,最後にそれらを用いた行動実験を行う予定であった。
トリビアクイズ課題と,マジックショー課題の作成は予定通り進んだ。具体的には,200以上のトリビア質問からなるデータベースを作成し,HP上に公開した(www.koumurayama.com)。データベースでは,1500人以上の被験者から集めたデータをもとに,好奇心や興味の評定,また遅延再生課題(1週間後のトリビアに関する記憶を問う課題)の結果を記している。また,4人のプロのマジシャンと契約を結び,100以上のマジックのビデオクリップを作成した。これらのマジックはほとんどが1分以内のものであり,マジシャンの顔を隠すなど心理実験に適した課題で処理がなされている。
トリビアクイズとマジック課題の妥当性を調べるため,いくつかの予備調査を行った。これらの予備調査では,被験者がトリビアクイズの答えやマジックのタネをしるために,どの程度喜んで金銭的な損失や身体的な努力を受け入れるかを調べ,ポジティブな結果を得た。さらに,これらのトリビア課題とマジックショー課題を用いた行動実験もいくつか行った。たとえば,1つの研究では,トリビアクイズの記憶が,トリビアによって喚起された知的好奇心とどのように関係しているのかを調べた(論文は現在投稿中)。これらの刺激を用いた実験に限らず,数多くの調査や行動実験を通して,内的報酬や動機づけについての研究を積極的に行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度のカギは,マジックとトリビア課題という刺激の作成であったが,これらの作成は無事に終了した。それの妥当化の研究,行動実験も5つ以上実施し,分析もある程度完了したため,十分な進捗を得られたと思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこれらの刺激を用い,また行動実験の結果をもとに,機能的磁気共鳴画像法を用いた,知的好奇心と報酬系との関係に関する脳イメージング研究を行う予定である。知的好奇心が外的報酬と同じように,脳の報酬系を活性化させることが期待される。
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Research Products
(9 results)