2017 Fiscal Year Annual Research Report
Building of the world history education reform model by analyzing and assessing of the world history educational theory in the United States
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15H05404
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
空 健太 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (30548285)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 世界史教育 / アメリカ合衆国 / FHAO / 民主主義社会の市民を育成する世界史教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、米国を事例に日本の世界史教育の改革に寄与する世界史教育のモデルを探究するものである。その方法として米国の教育理論の調査・収集・分析を行う事例分析を行う。 平成29年度の成果として、収集したプロジェクトや教材の中で特にFacing History and Ourselvesプロジェクト(以下、FHAOと表記)の世界史教育が、民主主義社会の市民の育成を目指した世界史教育として評価できるものであることを明らかにした。FHAOの意図されたカリキュラム(intended curricullum)は、民主主義社会に生きる個人の性向の成長を目指したものである。その学習は、自己の省察からスタートし、集団に所属する自己の省察へと進み、その上で歴史事例の考察を行い、最後に歴史を通した自己の省察というプロセスを経るものとなっており、このような学習は子どもたち自身が過去の歴史事例を旅(Journey)するプロセスとして捉えられるものとなっている。学習内容としては、民主主義に求められる行動を生徒が理解するために、過去における民主主義の危機(ホロコーストやあるいはマイノリティの歴史)が事例として取り上げられる。学習方法も、参加の原理(民主主義の原理)に基づき、多様な学習方法が提案されており学習の主体性が保証されるものとなっている。FHAOは何のために世界史を学ぶのかに明確に答えることができる。すなわちそれは現代の民主主義を維持する市民を育てるために、世界史を学ぶのである。このようなFHAOのカリキュラムは、民主主義社会の移民を育成する世界史教育のモデルとして整理することができる。具体的な分析や考察の内容については、学会(日本社会科教育学会、愛知県世界史教育学会など)で発表し論文として報告した。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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