2017 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of L1o-FeNi nanoparticles by sacrifice oxidation of boride nanoparticles
Project/Area Number |
15H05409
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中谷 昌史 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (80451681)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | L10-FeNi |
Outline of Annual Research Achievements |
ネオジム磁石の代替材料としては,高い一軸結晶磁気異方性(Ku)の材料が研究対象となっている.Ku(磁気モーメントが特定結晶方向を向きたがる傾向)は,(BH)maxの大きさやHcの高さがKuの高さに例することから,磁石の性能を表す非常に重要な値である.このような中,枯渇の心配が少なく産地に偏りの少ないFeならびにNiから成るL10-FeNiが注目されている.これは,高いKu値と高いTc を有し,耐食性においても優れているためである.しかしながら,規則化度100%のL10-FeNi相形成は非常に困難である.L10相を得るには,無秩序相を加熱等により原子拡散・再配列させる必要がある.しかし,FeNi相の構造変態はL10-FeNi < T = 320 °C < fcc-FeNi であり,320℃以下という温度域ではFeとNiの相互拡散が非常に遅い. そこで本研究では,出発物質:Fe-Ni-Bナノ粒子を調製し,酸素下において犠牲酸化により,Fe-Niの還元とホウ素脱離によるFe-Ni相互拡散促進の両効果を用いて,高規則化度L10-FeNiナノ粒子の調製 を目的 とする.また,単分散性維持のまま粒径制御による1粒子あたりの性能向上(単磁区化)と全粒子性能均質化,ならびにそれら粒子の磁化容易軸方向配向制御下での配列により,高異方性永久磁石の創成を目的とした. 逆ミセル法によりFe-Ni-Bナノ粒子の調製を行った.得られたサンプルはホウ化物特有の黒色であったが,脱酸素下,保護配位子種変更を行ったものの,洗浄中や測定中に分解することが確認され,ホウ化物として長期保管出来ないことが確認された.原理確認の実験としては,Ni-Bの犠牲酸化によりfcc-Niが得られていることから,Fe-Ni-Bの安定化が課題として明らかとなった.
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)