2017 Fiscal Year Annual Research Report
Determination of the size of the repulsive core due to the quark Pauli effect in the Sigma-Nucleon interaction by a Sigma-proton scattering
Project/Area Number |
15H05442
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
三輪 浩司 東北大学, 理学研究科, 准教授 (50443982)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 実験核物理 / ストレンジネス核物理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではJ-PARCにてシグマ陽子散乱実験(J-PARC E40)を行い、散乱微分断面積を導出することにより、ΣN相互作用を研究する。さらにΣ+p散乱の微分断面積から、散乱の位相差を導出することにより、クォークレベルでのパウリ斥力の強さを定量的に求めることを目標としている。 本課題では、これまでにシグマ陽子散乱事象を同定するための検出器群であるCATCHの開発に成功し、東北大学サイクロ施設での陽子陽子散乱実験を通した性能評価後に、J-PARCにCATCHを運搬し、本格的にJ-PARCでのシグマ陽子散乱実験に取り掛かった。J-PARC K1.8ビームラインの磁気スペクトロメーターをE40に最適化したセットアップに変更し、CATCHもK1.8ビームラインに設置し、ビームを用いたコミッショニングを行い、検出器の健全性を確認した。そしてシグマ陽子散乱実験(J-PARC E40)の物理データ収集を開始した。本実験では大強度(10MHz)のπビームを用いてπ-p→K+ Σ-反応を用いて、運動量を標識化したΣ-ビームを大量に生成し、液体水素標的周囲を取り囲む反跳陽子検出システム(CATCH)にて、Σ-p散乱で反跳された陽子を 検出する。実験は2018年6月に2日程度のビームタイムを使い、物理データの収集を行なった。約2日の物理データ収集であったがこのデータ の解析を行い、Σ-p弾性散乱事象及びΣ-p→Λn非弾性散乱事象をそれぞれ約150散乱事象を検出することに成功した。これは、過去の実験の統計を5倍程度上回る 結果を得ることが出来、本研究手法の有効性を証明することに成功した。2019年2月からはE40実験の残りのビームタイムで、実験の続きを行なっており、統計が さらに10倍以上に改善されることが期待される。2019年の4月から、Σ+p散乱実験が引き続き行われる予定である。
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Research Progress Status |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)