2017 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating the peculiar properties of inversion-symmetry-broken surface superconductors with scanning tunneling microscopy
Project/Area Number |
15H05453
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平原 徹 東京工業大学, 理学院, 准教授 (30451818)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 物性実験 / 表面・界面 / 超伝導 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、SrTiO3(001)基板上の単層FeSeの高い超伝導転移温度の起源を解明することを目標に、走査トンネル顕微鏡/分光(STM/STS)を用いて超伝導特性を調べている。最終年度となった2017年度は前年度までに確立したSTO基板の表面超構造を作り分ける技術を元に実験を行った。
STO(001)基板を超高真空槽に導入して1000℃で30分セレンエッチングを行った後、700℃で30分間加熱すると√2×√2超構造、950℃で30分間加熱すると2×1超構造が反射高速電子回折(RHEED)で出現する。まずそれぞれの表面超構造を用意して、その上に高品質な単層FeSeを基板温度を480℃に保って成長させた。そして5KでSTM観察を行った結果、FeSe/√2×√2では通常のドメイン(ドメインA)に加えてFeSe/2×1では見られなかった200pm高さの異なるドメイン(ドメインB)が観察された。そしてより高分解能なSTM観察を行い基板表面の周期性を反映した原子像が得られた結果、ドメインAでは予想通り√2×√2周期だったのに対し、ドメインBでは2×1周期であることが分かった。さらに、STSで測定された超伝導ギャップはドメインAでは15-17.5mVであったのに対し、ドメインBおよびFeSe/2×1では10-15mVであり、系統的な差が存在した。これは単層FeSeの超伝導特性が基板の表面超構造に依存していることを明確に示した、世界で初めての結果である。なぜこのような差が出るのかについてはっきりと説明はできないが、恐らくSTO基板の終端面が√2×√2と2×1構造では異なっており、恐らく2×1の方はオーバードープされているのではないかと推測される。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] Large-Gap Magnetic Topological Heterostructure Formed by Subsurface Incorporation of a Ferromagnetic Layer2018
Author(s)
T. Hirahara, S. V. Eremeev, T. Shirasawa, Y. Okuyama, T. Kubo, R. Nakanishi, R. Akiyama, A. Takayama, T. Hajiri, S. Ideta, M. Matsunami, K. Sumida, K. Miyamoto, Y. Takagi, K. Tanaka, T. Okuda, T. Yokoyama, S. Kimura, S. Hasegawa, and E. V. Chulkov
Organizer
BEC2018
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[Presentation] Heterostructure of a topological insulator/magnetic insulator ultrathin film2017
Author(s)
Y. Okuyama, S. V. Eremeeev, R. Nakanishi, R. Akiyama, T. Shirasawa, Y. Sugiyama, K. Sumida, K. Miyamoto, T. Okuda, S. Ideta, K. Tanaka, E. V. Chulkov, S. Hasegawa, and T. Hirahara
Organizer
ISSS-8
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