2015 Fiscal Year Annual Research Report
自動運転のための全天候性型走行環境認識技術の研究開発
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15H05528
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
松波 勲 北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (70583219)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 計測工学 / ミリ波レーダ / UWBレーダイメージ / 次世代交通システム / 多目標追尾 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、これまで開発してきたミリ波レーダによる複数移動目標検知・識別(M2TDAT:Multiple Moving Target Detection and Classification)技術に帰無仮説に基づく追尾フィルタを融合することで検知・識別確率90%以上、誤検知確率1/10000以下を達成するHybrid M2TDAT技術を確立することを目的とする。 まず、独自技術であるM2TDATに、閾値決定処理(CFAR:Constant False Alarm Rate)とクラッタの生起確率を内挿した拡張CFARにより、検知確率を維持したまま誤検知確率を1/10000まで改善することを目標としたが、これは上半期でフィールド計測を実施し、開発したアルゴリズムの有効性を実験的に検討した。その結果、期待通りの性能を得ることに成功した。その成果として、2016年3月に開催された国際会議にて発表、現在論文を2本投稿中である(2016年5月現在)。 次に、複数移動目標追尾技術である、Hybrid M2TDATの確立であるが、目標(自動車、2輪車、歩行者等)固有の反射特性であるレーダ反射断面積(RCS:Radar Cross Section)とロボット姿勢制御等で効果的なアルゴリズムである慣性モデルとカルマンフィルタを統合した新しい目標追尾アルゴリズムを開発した。これにより、単なる目標追尾だけでなく、目標の状態姿勢(例えば、右左折、直進、レーンチェンジ等)までを把握することができ、その結果、複数目標の分離識別精度を大幅に向上することに成功した。下半期からフィールド計測を実施し、開発したアルゴリズムの有効性を実験的に検討した。その成果として、現在論文を2本投稿中である(2016年5月現在)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り進んでいる。Hybrid M2TDATの確立にいて、当初は多目標追尾技術(MHT:Multiple Hypohesis Tracking)を拡張CFARに外挿する計画であったが、信号処理に負担が係ること、狙い通りの性能を得ることが出来なかったことから、代案として考えていた既存のアルゴリズムに頼らない、新しい多目標追尾技術の確立に着手したことで、大幅な遅れを想定したが、想定以上にスムーズに進捗し、新しい多目標追尾技術の確立できたことは大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度以降の研究計画通り進めていく予定である。大幅な変更等は計画しておらず、平成27年に前倒しで進めている研究項目もあるので、引き続き順調に進捗するものと予想する。
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Research Products
(9 results)