2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H05558
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
横田 茂 筑波大学, システム情報系, 准教授 (30545778)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 宇宙推進 / 電気推進 / ホローカソード |
Outline of Annual Research Achievements |
現在,宇宙大量物資輸送用として,輸送コスト削減のために燃費がよい電気推進機の大出力化が進められている.それに伴い,その放電のための電子源であるホローカソードの大電流化も必要であり,申請者らはそれを開発,作動試験を行い,大電流取得の実証を行った.その際,着火から時間が経過するとともに,振動作動から安定作動に遷移する現象が見出された.作動が不安定であると,電子源自身の寿命の他,電源や他の宇宙機搭載機器に悪影響を及ぼす可能性がある.本研究の目的は,その作動安定化のメカニズムを明らかにし,着火後即安定作動する設計指針を見出すことである. 具体的には,<1> どのような作動条件の場合,時間変化によって遷移するのかを明らかにすること,<2> そこで得られた条件下にて,推進機内部のプラズマ諸量の分布の観測を行うこと,<3> その結果を元に,数値解析コードを構築し,振動が収まるメカニズムを解明すること,<4> 得られた結果を元に即時安定作動とするための指針を見出し,それを実証すること,の4点であるを行う計画である.平成27年度は,このうち,<1>と<3>の一部にあたる以下二点を行った.すなわち,<1>入力可能作動条件(作動ガス流量,引出し電流,ヒーター温度,キーパー電流)を変えて,作動条件による安定・振動作動領域,また遷移する領域を明らかにした.<3>内部の状態を模擬するPIC法を用いた数値解析コードの開発を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
電子源の作動状態調査については試験環境の改善が行われた上で行われ,また,数値解析コードの開発も実験結果との整合性の検証段階まで進んでおり,当初の計画通りの進行状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は,安定作動時と振動作動時における電子源内部のプラズマ診断を行ない,この結果を検証材料に用いることで,電子源内部のプラズマを模擬する数値解析コードを完成させ,安定作動と不安定作動がおこるメカニズムを明らかにする計画である.
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 100A Hollow Cathode2015
Author(s)
S. Yokota, K. Kojima, T. Kimura, H. Kataoka, A. Sasoh
Organizer
30th International Electric Propulsion Conference
Place of Presentation
神戸コンベンションセンター(兵庫県神戸市)
Year and Date
2015-07-06 – 2015-07-10
Int'l Joint Research