2015 Fiscal Year Annual Research Report
シナプス機能indicatorを用いたin vivo imagingの展開
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15H05571
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松井 秀彰 新潟大学, 研究推進機構超域学術院, 准教授 (60710853)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | シナプス可塑性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はシナプス後膜に存在するAMPA-R を特異的に可視化することにより、シナプスの可塑的かつ動的な変化をin vivoで観察、解析可能にすることを目的とした。シナプスの可塑的な変化を半定量的に可視化するために、PSD95とAMPA-Rの間接的な相互作用を利用した。申請者はVenusの切断部位を最適化し可逆的な構造とする事で、シナプス機能の増強(LTP)やシナプス機能の減弱 (LTD)によって動的にかつ可逆的に変化するシナプス機能マーカーGenetically Encoded Plasticity Indicator (GEPI)が開発できないか検討した。ラット神経初代培養細胞において、様々な切断部位によるsplit VenusをGluA1およびPSD95に付加し、Venus再構築シグナルを比較したところ、Venus再構築減少そのものは様々な切断部位の組み合わせで検出された。GluA1とPSD95の複合体形成を阻害するGluA1 C末端欠失変異やPSD95のPDZドメイン欠失変異ではVenus再構築シグナルは消失した。TARP gamma8のdelta4変異でもGluA1とPSD95の複合体形成は阻害されるとされるが、やはりVenus再構築シグナルも減弱した。通常のVenus切断部位の場合、LTPを誘導してもVenus再構築のシグナル上昇は観察されなかった。ところがVenus の特定のアミノ酸間での切断断片を利用する事で、LTP やLTD を鋭敏に反映することが可能であった。このVenus再構築シグナルはLTPを惹起した後LTDを反映することも可能であり、実際に可逆性を保持していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シナプス機能マーカーGenetically Encoded Plasticity Indicator (GEPI)の開発及びvalidationに成功しており、順調と考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はこのシナプス機能マーカーGEPIをさらにマウス海馬スライスおよびゼブラフィッシュin vivoに適応していく。またその後様々な疾患モデルにおけるシナプス機能の異常を検討する。
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