2015 Fiscal Year Annual Research Report
Gpr1/Zdbf2領域から見出すゲノム刷り込み現象の新たな概念
Project/Area Number |
15H05579
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
小林 久人 東京農業大学, その他部局等, 准教授 (70632727)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ゲノム刷り込み / DNAメチル化 / エピゲノム / 非コードRNA |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請書の実施計画に基づき、以下の研究を進めている。 (1)初期胚・胚体外組織におけるトランスクリプトーム・エピゲノム解析 次世代シーケンサーを用いて、マウスの生殖細胞、着床前胚、および胚体外組織(胎盤組織)のトランスクリプトーム解析(RNA-seq)、ヒストン修飾マップ(ChIP-seq)、DNAメチロームマップ(PBAT法)を作成している。マウス原腸陥入期胚と胚体外組織は、雌雄別にメチロームマップを作成しており、現在、生殖細胞系列のメチロームマップと合わせて俯瞰的にメチロームの変動を解析している。現時点では、微量サンプル(~200細胞)での安定的なChIP-seq(一部のヒストン修飾)およびPBAT調製に成功している。また、マウス特異的反復配列が生殖細胞メチロームに及ぼす影響を調べるため、ラット生殖細胞のメチローム・トランスクリプトーム解析も合わせて実行中である。 (2)Gpr1/Zdbf2領域の機能的解析・制御領域機構解析 Gpr1/Zdbf2領域を制御すると考えられる非コードRNA:Zdbf2linc(Gpr1as)のノックアウトマウスを作製中である。ノックアウトシステムはCRISPR/Cas9システムに絞り、現在はZdbf2linc(Gpr1as)特異的エキソンを標的としたベクターを構築済みである。初期胚でのノックアウトの影響、およびノックアウトマウス表現型に与える影響を解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
マウス初期胚のDNAメチローム解析は予定通り進行している。ゲノム刷り込みに甚大な寄与をする卵子メチローム確立のメカニズムを探るため、ラットのメチロームマップも作成した。ノックアウトシステムの実験系は、CRISPR/Cas9システムに絞り現在はZdbf2linc(Gpr1as)特異的エキソンを標的としたベクターを構築中である。
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Strategy for Future Research Activity |
CRISPR/Cas9システムによりZdbf2lincのノックアウトマウス作製を進める。また受精から生殖細胞形成までのアレリックなエピゲノム情報を俯瞰するため、アレル特異的な遺伝子発現、ヒストン修飾、DNAメチル化状態をゲノムワイド解析できるツールを海外の研究室と共同開発する。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] DNA methylation and gene expression dynamics during spermatogonial stem cell differentiation in the early postnatal mouse testis2015
Author(s)
Kubo N, Toh H, Shirane K, Shirakawa T, Kobayashi H, Sato T, Sone H, Sato Y, Tomizawa S, Tsurusaki Y, Shibata H, Saitsu H, Suzuki Y, Matsumoto N, Suyama M, Kono T, Ohbo K, Sasaki H
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Journal Title
BMC genomics
Volume: 16
Pages: 624
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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