2015 Fiscal Year Annual Research Report
複製ストレス応答とオートファジーの融合による新領域開拓
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15H05601
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
川端 剛 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教(常勤) (60734580)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オートファジー / 複製ストレス / ゲノム安定性の維持 / ガン |
Outline of Annual Research Achievements |
オートファジーはがん細胞の増殖に必要であり、オートファジー阻害を抗がん剤として使用するなどその負の側面が注目されることが多いが、逆に発がんの早期段階では逆にガンを抑えることが近年明らかとなっている。本研究はガンの進行に大きな意味を持つDNA複製ストレスがオートファジーを誘導する事を発端として、発がんの分子機構を明らかとすることを目標としている。本年度の研究では、複製ストレス誘導オートファジーの病理学的な意義を同定することに成功した。オートファジーは栄養と材料を確保するために自己細胞質成分を非選択的に分解するが、同時に特定のタンパク質などを特異的に分解する事も知られている。この選択的分解のアダプタータンパク質が鍵となる事が明らかとなった。今後の計画に大きな変更はないが、そのアダプターの分解という観点から研究を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
複製ストレス誘導性オートファジーがゲノム情報の安定性の維持に必要であり、その分子メカニズムの鍵となる分子を特定できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
オートファジー不全から上記アダプタータンパク質の分解の破綻を通じてゲノム不安定化につながる詳しい分子機構を解明し、病態との関連を追求する。
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Research Products
(2 results)