2017 Fiscal Year Annual Research Report
Determination of a role for autophagy in suppression of genome instability caused by replication stress
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15H05601
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
川端 剛 長崎大学, 原爆後障害医療研究所, 助教 (60734580)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | オートファジー / DNA複製ストレス / ゲノム安定性の維持 / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内バルク分解系オートファジーは様々な疾患を防ぐ生体防御機構として機能する。近年、その発がん抑制機能が実験的に示されており、詳細なメカニズムの解明が待望されている。本研究において研究代表者らは大規模なゲノム再編を引き起こすDNA複製ストレスに着目し、前年度までにオートファジーが複製ストレスに由来するゲノム不安定性を防ぐ事を明らかとした。オートファジーはDNA複製ストレスを回避するためのバイパス経路に関与するタンパク質の分解を間接的に制御し、それがオートファジーの選択的基質であるp62の蓄積に起因する事まで突き止めていた。本年度ではその詳細なメカニズムの解明と、さらにオートファジーの異常が引きおこすゲノム不安定性の病理学的なインパクトの推定を行った。 上記バイパス経路に関与するCtIPタンパク質の蓄積は、オートファジー不全とp62の異常によるプロテアソームシステムの異常に加え、酸化ストレス応答因子Nrf2の機能が関わっている事が分かった。オートファジー不全細胞ではCtIPに加え、他のバイパス経路に関与するタンパク質についても蓄積もしくは減少が見られ、その不均衡が最終的なゲノム不安定性に繋がる事が示唆された。 オートファジー不全細胞において、DNA複製ストレスが引き起こすゲノム情報の異常をアレイCGHによりプロファイリングしたところ、複数のがん抑制遺伝子にCNVが見られ、そのうちいくつかは実際にオートファジー欠損細胞においてタンパク質レベルの顕著な減少が見られた。これらオートファジー依存性がん抑制遺伝子ともいうべき因子の同定と合わせ、オートファジーが複製ストレスに由来するゲノム不安定性を抑制して発がんを防ぐ仕組みアウトラインが示された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)