2017 Fiscal Year Annual Research Report
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15H05620
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
中井 亮佑 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 産総研特別研究員 (90637802)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 微生物 / 応用微生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
微生物の最小サイズは一般に0.2~0.3マイクロメートルとされ、自然科学の諸分野において孔径0.2マイクロメートルのフィルターを用いた濾過除菌が広く行われる。しかし、研究代表者らの先行研究により、系統的に新規な細菌がこのフィルターを通過することが明らかとなってきた。本研究では、これら濾過性細菌の持つ生物機能を多面的に調べる。平成29年度は、研究代表者の異動等によって遅れていた「研究② 濾過性細菌の遺伝子機能ポテンシャルの解明」の課題を遂行した。結果として、サハラ砂漠産の濾過性細菌Oligoflexus tunisiensis Shr3Tと近縁細菌との比較ゲノム解析など高次解析が完了した。ゲノムレベルでの比較により、いくつかの既知系統がOligoflexus を含むOligoflexia グループに帰属することがわかった。この成果の一部は、国際共同研究として論文が公表された(Hahn et al., International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology, 2017)。また加えて、当初の計画に沿って「研究③ 濾過性細菌群集の持つ生態学的機能の解明」の課題も遂行した。具体的には、国内で採取した環境水サンプルを孔径約0.2マイクロメートルのフィルターで濾過し、その濾液から濾過性細菌群由来の混合ゲノムDNAを抽出した。この抽出DNA をメタゲノム解析に供した後、ゲノム解析用ソフトウェアおよび各種ツールを用いて、複数の細菌ゲノムを再構築した。現在、その遺伝子機能の推定を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続き、濾過性細菌分離株のゲノム特性に関する論文を公表することができた。また、環境ゲノム情報の取得にも成功したため、進捗状況を「おおむね順調」と自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる来年度は、環境メタゲノム情報に基づき、未知・未培養の濾過性細菌群の機能解析を進める。研究を遂行する上での問題点はなく、実験計画などの大きな変更はない。
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Research Products
(5 results)