2016 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of epigenetic pathological mechanisms in pulmonary hypertension through Japanese high-volume sample library
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15H05665
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
片岡 雅晴 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20445208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | long non-coding RNA / 肺動脈性肺高血圧症 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺動脈性肺高血圧症(以下、PAH)は、肺動脈圧の上昇から右心不全を発症しうる生命予後不良の難治性疾患である。膠原病や先天性心疾患に伴うPAHに加えて、特発性PAH (idiopathic PAH)や家族性PAH (familial PAH)は比較的若年に発症し極めて予後不良である。原因はいまだ一部の遺伝子異常が明らかになっているものの、それのみでは説明がつかず、他の遺伝子異常の存在、また、epigenetic制御の可能性、何らかの外的因子の重要性、など未だ病態解明には疑問点が残されている。本研究では、PAH患者からのRNA検体を用いて、long non-coding RNA (lncRNA) Array解析を実施した。その結果、健常者コントロールRNA検体と比較して、PAH患者RNA検体では一部のlncRNAの発現量が大きく異なっていることが明らかとなった。Heat-map解析・PCA解析等も施行し、多角的にlncRNA発現量について精査した。発現量がコントロールと比較して大きく異なるlncRNA複数個を絞りこんだ。定量的RT-PCR法を併用することによって、Array解析結果との相関性を調べ、最終的にPAH病態制御に重要な役割を果たしていることが予想される候補lncRNAを絞り込むことに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画におおむね沿って研究が進捗しており、成果を得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、絞り込んだ候補lncRNAについて、発現量と臨床指標との相関解析を行う。臨床指標としては、右心カテーテル検査で得られる血行動態指標(右房圧、肺動脈圧、肺血管抵抗値)、PAH患者の予後や臨床的重症度を反映するとされる血中BNP値、NYHAクラス分類、6分間歩行距離などが挙げられる。いまだ循環器領域においてほとんど解明されていないlncRNA患者検体発現量と臨床指標が相関することを実証すれば、臨床重症度を反映する非侵襲的指標としてのlncRNAの可能性を世界初で実証することにもつながり、極めて価値が高いと思われる。
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Research Products
(1 results)