2017 Fiscal Year Annual Research Report
Clarification of epigenetic pathological mechanisms in pulmonary hypertension through Japanese high-volume sample library
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15H05665
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
片岡 雅晴 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20445208)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | long non-coding RNA / 肺動脈性肺高血圧症 / 発症原因遺伝子 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺動脈性肺高血圧症(以下、PAH)は、肺動脈圧の上昇から右心不全を発症しうる生命予後不良の難治性疾患である。膠原病や先天性心疾患に伴うPAHに加えて、特発性PAH (idiopathic PAH)や家族性PAH (familial PAH)は比較的若年に発症し極めて予後不良である。原因はいまだ一部の遺伝子異常が明らかになっているものの、それのみでは説明がつかず、他の遺伝子異常の存在、また、epigenetic制御の可能性、何らかの外的因子の重要性、など未だ病態解明には疑問点が残されている。本研究では、PAH患者からのRNA検体を用いて、long non-coding RNA (lncRNA) Array解析を実施した。その結果、健常者コントロールRNA検体と比較して、PAH患者RNA検体では一部のlncRNAの発現量が大きく異なっていることが明らかとなった。Heat-map解析・PCA解析等も施行し、多角的にlncRNA発現量について精査した。発現量がコントロールと比較して大きく異なるlncRNA複数個を絞りこんだ。定量的RT-PCR法を併用することによって、Array解析結果との相関性を調べ、最終的にPAH病態制御に重要な役割を果たしていることが予想される候補lncRNAを絞り込むことに成功した。また、PAHの新規発症原因遺伝子変異の同定に成功し、日本人患者においても家族性発症例を含んだ複数症例でSOX17変異の存在を確認した。また、欧米のコンソーシアムには認めない日本人(または東アジア人)に特徴的なPAH関連遺伝子としてRNF213変異の存在を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PAH病態制御に重要な役割を果たしていることが予想される候補lncRNAを絞り込むことに成功したが、その発症制御メカニズムの解析に時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
lncRNAと発症原因遺伝子の発症制御機構の解明を進める。特に、我々が新しく同定したSOX17, RNF213について、絞り込んだlncRNAによるエピジェネティックな制御機構に着目した解析を、次世代シークエンサー等の最先端技術を用いて実施する。
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Research Products
(4 results)