2018 Fiscal Year Annual Research Report
Hierarchal Control of Carbon Cluster Organization and Their Function
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15H05754
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
中村 栄一 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任教授 (00134809)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野入 英世 東京大学, 医学部附属病院, 特任研究員 (00301820)
原野 幸治 東京大学, 総括プロジェクト機構, 特任准教授 (70451515)
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| Project Period (FY) |
2015-05-29 – 2020-03-31
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| Keywords | π電子系 / フラーレン / 分子ワイヤ / 有機レーザー / 非晶質粒子 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
フラーレンや平面型π共役分子をはじめとする炭素クラスター化合物の設計・合成とその集積体の階層的次元制御を行い，有機フォトニクス，エレクトロニクス，ナノ科学の発展に寄与する成果を得た．以下主たる研究成果について記す．（１）両親媒性フラーレン集積体の新機能：これまで両親媒性コニカルフラーレンが水中で二重膜ベシクルを形成することを報告してきたが，今回二重膜の内部構造に関する情報を得るため中性子散乱法を用いた分析を行い，ベシクルが内水相および膜の水和層を含む多層構造を持っていることを明らかにした．また水の膜透過速度を調べたところ，脂質二重膜の百万分の一程度という極めて小さな水透過性を示す極めて特殊な自己集合膜であることが分かった．（２）平面共役系集積体のデバイス機能：ベンゾジピロールの有機部分に二つのスルホン酸ナトリウム塩を組みこんだ分子BDPSOをペロブスカイト太陽電池の正孔輸送層として用いることで機能安定性が大幅に向上することを明らかにした．またBDPSOをペロブスカイト活性層に微量添加することで正孔輸送層無しでも安定な太陽電池が作成できた．一方，平面共役分子COPVをモノマーユニットとした様々なポリマーを合成する事に成功した．COPVのサイズおよび共重合するモノマーの選択により可視光領域全体に及ぶ発光波長を持ったポリマーが合成可能であり，これらのポリマーを用いた有機薄膜レーザーは低分子COPVを用いたものより低い閾値電圧と高い耐久性を示した．（３）平面π共役系合成のための新手法開拓：鉄触媒の作用機構に着目し，等量の基質の存在下，異なる基質の炭素－水素結合を切断し，効率的に炭素－炭素結合を生成する反応の開発に成功した．これにより様々な平面π共役系分子を高効率で合成することを実現した．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究で開発したπ共役化合物を用いて創り出された高次自己集積体が，予想を上回る優れた物性を示すだけでなく，実デバイスにおいて高性能化や長寿命化などに寄与することが次々に見いだされており，有機デバイスが直面している問題を解決し，当該分野の未来を切り拓く研究基盤を提供することができた．
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| Strategy for Future Research Activity |
最終年度前年度申請により令和元年度より特別推進研究が採択となった．そこで基盤研究（S)を通して得られた，有機分子の階層的集積体構築におけるサイズ，形態制御の知見，および本研究を通じて深い理解に達した物質の結晶化機構に関する知見を生かして，これまでの材料科学研究と最先端電子顕微鏡（電顕）技術と融合した新しい研究を展開する．具体的には，選択的分子包埋による電顕サンプルの新しい調製法，二次元分子集合膜の創製と高機能性電顕支持膜への応用，有機結晶外径の制御による医薬，農薬の製剤法の革新などを目標とする．
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[Journal Article] Carbon-Bridged p-Phenylenevinylene Polymer for High-Performance Solution-Processed Distributed Feedback Lasers2018
Author(s)
M. Morales-Vidal, J. A. Quintana, J. M. Villavilla, P. G. Boj, H. Nishioka, H. Tsuji, E. Nakamura, G. L. Whitworth, G. A. Turnbull, I. D. W. Samuel, M. A. Diaz-Garcia
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Journal Title
Adv. Opt. Materi.
Volume: 6
Pages: 1800069
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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