2016 Fiscal Year Annual Research Report
Migrant labors, glocalization and changes of gender in Central Asia
Project/Area Number |
15H05983
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
菊田 悠 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 助教 (30431349)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 移民 / 中央アジア / ジェンダー / 社会変化 / グローバリゼーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、4-5月および9月にウズベキスタンとロシアにおけるフィールドワークを行ない、研究成果を論文として執筆し、学会発表を行なう実り多いものとなった。発表としては10月に東アジア人類学学会にて“Rebel brides with smartphones: the changing gender roles in Contemporary Uzbekistan”という発表を行なった。これは移民労働によって壮年の男性が少なくなった中央アジアの社会で、出稼ぎする父や兄弟との連絡手段として仕送り金で購入したスマートフォンを使いこなす若い女性たちが増加し、スマートフォンを通じて得られる情報や連帯機能を駆使して地域のジェンダーを変化させている状況を報告したものである。 次に2017年1月に、北海道大学スラブ・ユーラシア研究センターとソウル大学のロシア東欧ユーラシア研究所の共催国際シンポジウムにて、<Four types of migrants from Uzbekistan to Russia: specifying sources of “otherness”>と題した発表を行なった。これは従来、一面的なイメージで語られがちである中央アジア発のロシアにおける労働移民を、その行き先がモスクワ、サンクトペテルブルクのような大都市であるか、地方の都市や町であるか、また職種が医師や技師などの高待遇のエリート移民であるか、単純労働の非エリート移民であるかによって4分類し、それぞれの特徴を分析したものである。その結果、ホスト社会のロシア人に最も「他者」と表象されやすい大都市における非エリート移民が厳しい待遇を受けやすいが、エリート移民はロシア社会に適応し活躍していること、地方の非エリート移民は近年のロシアの経済危機の影響を最も受けやすいことなどが明らかとなった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)