2016 Fiscal Year Annual Research Report
A strategy for the treatments of refractory neuropathic pain using Schwann-like cells derived from dermal fibroblasts
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15H06040
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
村上 徹 東北大学, 大学病院, 助教 (90756248)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 神経障害性痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初の計画では、絞扼性神経障害モデル・坐骨神経部分結紮モデルなどの既存の神経障害性痛モデルに細胞移植治療を行い、その効果を判定する予定であったが、神経障害部位に異物が残存する既存モデルでは細胞移植による治療効果の判定が困難と考えられたため、細胞移植に先立って、新たな動物モデルの開発が必要となった。異物が残存しない神経障害性痛モデルとするために、一定の圧力を一定の時間で坐骨神経に障害を与える目的で実験用クリップを用いて神経障害ラットを作成した。 8週齢オスのWisterラットを全身麻酔下に左坐骨神経を露出し、一定の時間クリップし(クリップ群)、坐骨神経の露出のみでクリップしないモデル(sham群)と比較した。アロディニアの評価としては、von Frey試験により評価した。機械刺激の閾値はさまざまな坐骨神経圧迫時間のクリップ群ラットにおいてクリップ4, 7, 21日後でsham群と比較して低下したため、クリップ群では機械的痛覚過敏を引き起こすことが示唆された。 また、神経障害性痛において脊髄後角のマイクログリアの増生が認められることが知られている。モデル作成21日後のラットを灌流固定後、脊髄を摘出し、坐骨神経支配領域のL4/5レベルにおいてマイクログリアのマーカーであるIba-1の免疫組織化学で評価したところ、障害側の脊髄後角では、健側と比較してマイクログリアの有意な増生が認められた。 以上により、この新たなモデルは神経障害性痛の特徴を有していることが示され、細胞移植などの根治治療開発のための研究に応用できる点で、既存のモデルよりも優れていると考えられた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)