Proposal of a novel therapy for denture ulcer applying combination of polyphenol and disinfection technique with hydrogen peroxide photolysis

2016 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 15H06044
• Research Institution: Tohoku University
• Principal Investigator: 倉内 美智子 東北大学, 大学病院, 医員 (00757263)
• Project Period (FY): 2015-08-28 – 2017-03-31
• Keywords: ポリフェノール / 酸化ストレス

Outline of Annual Research Achievements

本研究ではポリフェノールの創傷治癒効果の検証と、ポリフェノールと過酸化水素光分解殺菌法の併用における治癒促進効果の検証を通じて、口腔内創傷に対して低侵襲且つ新しい治療手段の開発を目的とした。
本研究ではカフェイン酸(CA)およびクロロゲン酸(ChA)を用いて、各種過酷ストレッサーおよび酸化的ストレッサーに暴露させたヒト歯肉線維芽細胞(hGF)に対する細胞保護効果の検証を行った。CAおよびChAは、純水暴露(浸透圧ストレス)および生理食塩水暴露(飢餓ストレス)などの過酷環境に暴露されたhGFに対して細胞効果を発揮した。また、serum deprivation 下で培養されたhGF内の酸化ストレス亢進と生存細胞数の低下を改善した。加えて、CAおよびChAは過酸化水素および酸性電解水などの酸化促進物質によるhGFの細胞内酸化ストレスの亢進に対して改善効果を発揮した。
次に主要な歯周病原因菌であるPorphyromonas gingivalis(Pg)由来のエンドトキシンであるリポ多糖(Pg-LPS)に刺激されたhGFの炎症性サイトカインIL-8産生に対するCAおよびChAによる処理は特に影響を及ぼさなかった。また、Pg-LPSで刺激されたヒト単球系細胞(TPH-1)からの炎症性サイトカインの産生に対するCAおよびChAによる処理は、IL-1βに関しては顕著な影響は示さなかったが、TNF-αに対してはCAおよびChAの処理濃度に依存して産生亢進を抑制した。
以上から、CAおよびChAのようなポリフェノールは、短時間処理で細胞保護効果、抗酸化効果、および抗炎症効果などを介して歯周疾患の進展を軽減することが予想され、過酸化水素光殺菌法と併用することで潰瘍部位の組織保護、炎症抑制などの作用を発揮することが期待できる。

Research Progress Status

28年度が最終年度であるため、記入しない。

Strategy for Future Research Activity

28年度が最終年度であるため、記入しない。