2015 Fiscal Year Annual Research Report
協調探索における戦略理解・考察能力育成のための探索コンテクスト抽出・視覚化手法
Project/Area Number |
15H06061
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
中山 祐貴 福島大学, 共生システム理工学類, 研究員 (80761569)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 協調探索 / 探索戦略考察能力 / 探索コンテクスト / 情報視覚化 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
多くの学習活動において重要な要素となっている協調探索では,自身の探索意図をクエリとして上手く表現し,経緯や結果を協調メンバ間で的確に相互把握しながら最善の探索方針を模索する「探索戦略の理解・考察能力」が重要だが,経験の浅い未熟者にとってその能力修得は難しい.
本研究では,この探索戦略の理解・考察を左右する重要要素として,探索コンテクストの自己・他者2重の把握困難性に着目し,その抽出・視覚化手法の開発を目的とする.そのために,探索意図と閲覧実態の差異抽出手法,協調メンバ間の探索方針の差異抽出手法をそれぞれ開発する.その上で,探索コンテクストについて,その差異を含めた視覚化を可能とする支援システムを開発する.これにより,協調探索における考察能力育成支援の新たな可能性を探る.
27年度は,探索コンテクスト中の差異抽出手法の開発に取り組んだ.まず始めに,協調探索支援に関する最新動向の調査を行った.続いて,実際の探索活動における履歴情報を観察・分析し,探索オブジェクトの抽出手法を開発した.その上で,探索オブジェクトの属性情報の分析により,探索意図と閲覧実態の差異,協調探索メンバ間の探索方針の差異の抽出方法について検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りのスケジュールで進んでいると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
28年度は,主に,探索意図と閲覧実態の差異の抽出手法の開発に取り組む. まず,27年度に開発した抽出手法を導入し,探索コンテクスト視覚化システムを設計・開発する.各抽出手法のモジュール化を行い,ユーザビリティに配慮したインタフェース・インタラクション設計,探索オブジェクトなどのデータ管理に関わる内部設計等を行う.その上で,それらを基にプロトタイプを実装する.その後,視覚化システムのプロトタイプを実際の協調Web探索に適用し,検証を実施する.この際,抽出精度だけでなく,協調探索における戦略考察とその能力育成を左右する要因について,できる限り丁寧な観察・知見獲得に努める.
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Research Products
(2 results)