2015 Fiscal Year Annual Research Report
花粉化石の炭素同位体比から読み解く第四紀の気候変動と人口動態の関連
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15H06062
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
内藤 裕一 福島大学, 共生システム理工学類, 特任助教 (10754848)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 花粉 / 同位体比 / 堆積物 / ピックアップ / 化学処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究開始初年度である本年度は、i)長野県池尻川低地堆積物および野尻湖底堆積物コアのサンプリング、ii)堆積物からの花粉化石抽出法と顕微鏡下でのピックアップ法の訓練を実施した。堆積物については、どちらも約4500年前の火山灰層よりも古い時代の層までサンプリングした。花粉抽出法については、文献に記載の堆積物の化学処理法についてさらに検討を試み、適切な処理条件を割り出した。特定の花粉を識別し、ピックアップする技術は訓練が必要なため、この作業に比較的多くの時間を割いた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度は10月からの補助金の交付であったため、候補として挙げていた現生植物の花粉試料の収集が進んでいない。また堆積物からの花粉化石の抽出法の習得に時間を要した。猪苗代湖堆積物コアの分析については、実験施設の事情により前処理が中断している。
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Strategy for Future Research Activity |
第1に現生植物花粉の収集を進め、古気候プロキシとして適切な植物の選定を行う。主として関東から東北地方にかけてサンプリングを実施する。引き続き、2種類の堆積物からの花粉化石の抽出および安定同位体比測定を進める。
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