2015 Fiscal Year Annual Research Report
パターン化アルギン酸カルシウム上での並列化筋管細胞包埋コラーゲンゲルシートの作成
Project/Area Number |
15H06074
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
萩原 幸輝 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (80761650)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Keywords | 再生医療 / 骨格筋 / 幹細胞 / 生体組織工学 / バイオエンジニアリング / 小児外科 / 横隔膜ヘルニア / 骨格筋疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
骨格筋繊維は並列構造を持ち、この向きは筋肉の運動機能や強度において極めて重要である。 本研究において約300um幅の並列溝パターンを持つアルギン酸カルシウム(以下、AlgCa)足場の作成に成功し、その上にL6筋芽細胞を包埋したゲル化コラーゲンを敷き(足場の上下端で培養皿に付着)分化培養を行うことにより、向きの揃った筋芽細胞及び筋管細胞の積層シート作成に成功した。これは足場の低接着性、溝の形、向き、ゲルの培養皿への付着位置がゲルと細胞の収縮方向を溝に沿ったことに起因すると思われる。また、細胞内のMyosin Heavy Chain、α-Actinin、Myogenin遺伝子は培養期間に応じて正比例的に発現増加し、このシート内での骨格筋の成熟が正常に進んでいることが示唆された。 次にこの筋シートを移植時に扱い易くする為にAlgCa足場を挟んだ筋二重膜の作成にも成功した。この成功により、並列構造を持つ筋細胞シートを手軽に扱えるようになった。この筋二重膜シートはラット大腿筋の人工的筋欠損部に移植され現在も飼育中である。 また、筋2重膜シートでは本来の目的である横隔膜ヘルニアを塞ぐ為の陰圧に耐えきれない可能性があった為、上下層に筋芽細胞包埋コラーゲンゲルを付着させた強化コラーゲンフィルムの作成にも成功し、このシートが成ラット横隔膜の陰圧にも耐えうることを動画に撮り証明することができた。このシートもラット大腿筋人工的筋欠損部に移植し、現在も飼育中である。 上記のフィルム支持の為にAlgCaハニカムメッシュの作成にも成功した。このメッシュを乾燥させ、扱いたいフィルムや細胞シートの上に貼り付けることによって、シート形態を保ったまま移植が可能となり、また十分に水分を含ませるとメッシュを剥がすことも可能である。 なお、上記の結果は2016年12月開催のTERMS-AM、論文などで発表予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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