2015 Fiscal Year Annual Research Report
訓練事例を用いたレスキューロボット遠隔操作支援システムの開発
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15H06102
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 仁 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 研究員 (70758367)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 遠隔操作支援システム / レスキューロボット / 予兆検知 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度では,レーザレンジファインダを用いたレスキューロボットによる注意環境記録システムを構築し,ポテンシャル法を用いた注意喚起システムの基礎的な開発を行った. 本研究ではレスキューロボットKenaf(以下,ロボット)にレーザレンジファインダを搭載し,得られたロボット周囲の物体までの距離情報から,環境の特徴情報を注意環境として記録するシステムの構築した.また,記録した情報と現在のセンサ情報を比較し,自機が過去に記録した注意環境に接近していることを自律的に検知するアルゴリズムを提案し,ポテンシャル法を活用することで注意環境への接近を提示する基礎的なシステムの開発を行った.構築したシステムを用いて,屋内空間での基礎的実験を行った.ロボットが正面の物体に衝突する状況を模擬し,注意環境情報の記録と検知,さらには記録した注意環境と類似した環境,例えば正面の物体の形状が異なる環境においても注意喚起が行えることを確認し,その有用性を示した. 本手法では,ロボットの移動速度や通信遅延などを考慮した注意環境を提示しなければいけない距離を定義し,一般化を行った.ここではこれを注意喚起距離と呼び,注意喚起距離はロボットの移動速度や遠隔操作のための通信遅延を考慮することにより,様々な移動ロボットへの適応可能性や移動速度に応じて早めに注意喚起を行うなどの適応的なシステムが実現可能となった. また,様々な環境に対応するための学習アルゴリズムを活用した注意環境記録システムについても基礎的検討を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度に計画した研究開発の内容をおおむね達成できてたため.さらに,国内学会へ論文を投稿し平成28年度に発表予定であため,成果公表もおおむね順調に進展しているため.
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は,前年度に構築したシステムを基に,複数個のレーザレンジファインダをレスキューロボットに搭載し,より詳細な危険環境情報のセンシングと時系列を考慮した注意環境記録を行うシステムを開発する.また,注意喚起のための効果的な遠隔操作インタフェースの検討と開発を行う.
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Research Products
(1 results)