2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of process technology toward creation of micron-length pi-conjugated polymer semiconductor devices
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15H06137
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
櫛田 知克 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (00759954)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 有機エレクトロニクス / 有機化学 / パイ共役 / 有機電界効果トランジスタ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度のポリ-3-ヘキシルチオフェンをモチーフとしたポリマー半導体の成果をもとに二次元系への展開を図った。二次元共役ポリマー構築を目指して、共役系モノマーユニットの合成およびそのポリマー化の検討を行った。しかしながら、目的とするモノマーの化学的な合成が難しく、加えてポリマー化の最適条件を見出すに至らなかった。また、半導体のバンド伝導モデルにおける移動度の指標に有効質量があり、周期構造中においてこれが小さいことが高移動度材料としての目安となるが、計算化学的手法による検討の結果、有効質量が小さくなる二次元構造モチーフがほとんど見出されないことがわかった。そこで、小さな有効質量をもつ集合構造体の実現を目的として、有機半導体分子の一部分を共有結合で連結し、それを並べた擬似ポリマー型構造の構築へと展開した。種々の分子骨格長や側鎖置換基を有する誘導体を合成し、核磁気共鳴分光法や質量分析法によりその分子構造を同定した。さらに、合成した種々の誘導体の単結晶を作成し、X線結晶構造解析によりそれらの結晶中での集合構造を明らかとした。その結果、いくつかの誘導体において、分子間でπ軌道の重なりを保つ配置での配列がみられ、分子の一部を連結した効果により、小さな有効質量を示すことを見出した。さらに、これらの誘導体を半導体層にもちいた有機電界効果トランジスタやダイオードデバイスを作製し、半導体特性を評価した。これらの成果は、有機半導体の分子設計指針に新たな知見を与えるものであると考えられる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)