2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H06315
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
南 拓人 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 研究員 (90756496)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 火山 / 電磁気 / 有限要素法 / 並列計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、ACTIVEデータから阿蘇火山の浅部比抵抗構造を推定することを目的に、第一段階として三次元順計算コードの開発を行った。当初の予定どおり、フリーソフトGmshを用いて阿蘇火山の地形を表現する四面体メッシュを作成した。四面体メッシュでは、観測データと比較可能な精度の高い計算結果を得る為、ACTIVE観測の送信電極付近と、受信機付近のメッシュを特に細かく設定できる仕様とした。一方、順計算の計算手法について、当初の計画では、磁場の誘導方程式を鉛直磁場について解くことを計画していたが、複雑な地形の下では、磁場三成分について解くことが必要であることが明らかとなり、開発方針の変更を余儀なくされた。本研究では新たに、磁場三成分をベクトルポテンシャルによって表現し計算する有限要素(FEM)法を採用し、節点要素を用いる手法(node-based FEM法)と辺要素を用いる手法(edge-based FEM法)の二種類のコード開発を開始した。平成27年度が終了した現時点において、edge-based FEM法による三次元コードの開発が完了し、地形のない層状大地において、電流水平双極子の解析解(Ward and Hohmann, 1988)を、鉛直電流を含まないPMモードにおいて精度よく再現することに成功した。今後、node-based FEM法でも開発を完了させ、精度と計算コストの両面からedge-based FEM法と比較検討し、適した計算手法を採用して阿蘇火山の地下構造の推定を目指していく。平成27年度における本研究の意義は、諸外国に比べてやや立ち遅れている、人工電流を考慮できる三次元有限要素計算手法の開発において、大きな前進を遂げた点にある 。今後、この研究を引き続き進めていくことで、日本における火山電磁モニタリング計算の基礎を確立することが期待できる。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(2 results)