2016 Fiscal Year Annual Research Report
The Preparation of Anisotropic-Pressure-Reactive Mechanochemical Materials
Project/Area Number |
15H06357
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
燒山 佑美 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (60636819)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | インダンジオン / X線結晶構造解析 / クリスタルエンジニアリング / メカノクロミズム |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は各種インダンジオン二量体の物性評価、量子化学計算によるC-C結合開裂エネルギーへの置換基効果を考慮した新規インダンジオン二量体の合成を試みた。 1.ピリジン導入型インダンジオン二量体の物性評価 ピリジン導入型インダンジオン二量体について、固体及び溶液中での温度可変ESRスペクトルによるC-C結合開裂能の評価を行った。ジフェニルエーテル中300 Kではシグナルは観測されなかったが、460 Kに加熱した時点でg = 2.0034に明確なシグナルが観測された。温度上昇に伴いシグナル強度は増加した。また冷却に伴いシグナル強度は減少し、300 Kでその強度は最大時の10%程度まで減少した。このことは加熱による中心C-C結合の開裂及び冷却に伴う再結合に対応すると考えられる。一方固体状態では300 Kで格子欠陥由来とみられる弱いシグナルが観測されるのみであり、520 Kでもシグナル強度の変化はほとんど観測されなかった。固体中の分子間相互作用に伴う転移点上昇によるものと考えられる。 2.ピラジン、イミダゾール及びアントラセン導入体の合成検討 中心C-C結合開裂の容易さは、炭素上のスピン密度の大きさと関連があることが量子化学計算及び各種フェニル導入体の結合エネルギーから示唆された。そこでより電子求引性の高いピラジン、より電子供与性の高いイミダゾールの導入を試みた。更に分子間ジオメトリーの固定のため、光二量化が可能なアントラセン導入体の合成を試みた。ピラジン導入体は合成に成功したが、すり潰しでの色変化等は観測されなかった。この結果は開裂にかかるC-C結合上のスピン密度が小さく、開裂に必要な電荷反発の寄与がより小さくなることと対応している。一方、イミダゾール、アントラセン導入体についてはインダンジオン単量体までの合成に成功したが、続くラジカルカップリングが進行せず二量体の合成には至っていない。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)