2016 Fiscal Year Annual Research Report
Role of IFN-gamma in elimination of intracellularly invaded oral bacteria and disease progression.
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15H06382
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大嶋 淳 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (30755450)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 歯学 / 微生物学 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞内に侵入した病原体に対する宿主側の感染防御には、インターフェロン-ガンマ(IFN-γ)によって誘導される免疫機構がきわめて重要である。申請者らは先の研究で、IFN-γ誘導性GTPaseの一種であるguanylate binding protein(GBP)が、マクロファージや胎児線維芽細胞において細胞内病原体の排除に重要な防御因子として機能していること、それらのGTPaseが機能を果たす際にはオートファジー分子群の一部が重要な役割を果たしていることを報告し、まだ不明な点の多いIFN-γによる病原体排除メカニズムの一端を解明した。 そこで本研究では、根尖性歯周炎および辺縁性歯周炎に対する新規の創薬・治療戦略を創成することを念頭に、細胞内侵入した口腔細菌とIFN-γを介した宿主防御について多角的な検討を行った。まず、歯周病原性細菌であるPorphyromonas gingivalis あるいはFusobacterium nucleatum を感染させたマクロファージを溶解、血液寒天培地に播種してコロニー形成単位を計測した結果、IFN-γ刺激が両菌種の細胞内での生存を抑制することが分かった。また、各細菌に感染したマクロファージの培養上清中の炎症性サイトカイン濃度は、GBP欠損細胞で有意に低下していた。さらにP. gingivalis感染の有無によるヒト口腔粘膜上皮細胞の遺伝子発現パターン変化をRNAシーケンス解析したところ、P. gingivalis感染細胞ではSTAT1、IRF7、GBP1といったIFN誘導性遺伝子の発現が顕著に抑制されていた。これらの結果から、IFN-γが細胞内侵入した口腔細菌の排除とそれに続く炎症性サイトカインの産生に関与していること、そしてP. gingivalisはIFNシグナルを負に制御する未知のメカニズムを有していることが示唆された。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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