2015 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント周囲組織に対するアーチファクトフリー評価法を用いた縦断研究
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15H06383
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上中 彰浩 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (80755356)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 歯学 / インプラント / 臨床研究 / CBCT |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度はインプラント体埋入術前と術後についてCBCT画像の重ねあわせを行い、インプラント体周囲組織の経時的な変化を観察した。従来までの方法では、インプラント体埋入が終了した術後においては基準となるインプラント体が存在するためにインプラント体周囲組織の変化を詳細に観察することが可能であったが、術前においては基準となるインプラント体が存在しないため、その評価は困難であった。本研究の手法を用いることで、顎骨どうしの重ねあわせが可能となったため、重ねあわせを行った後に計測断面を決定することで術前から術後に至るまでの同一平面上での表示が可能となり、より詳細なインプラント体周囲組織の変化に対する評価を行うことに成功した。 また、複数の対象患者の歯列模型とCBCT画像との重ねあわせについても検証を行い、模型のSTLファイルとCBCTのDICOMデータの重ねあわせの精度が十分に高いことが明らかとなった。この機能を使用することでよりインプラント体周囲の軟組織の状態の評価が可能となると考えられる。 さらには、現在までは概念的であった患者のバイオタイプについて視診とCBCT画像の関連性を検討し、今までは術者の主観的な診断項目であったバイオタイプを定量的に分析し、新たな知見を得た。 以上の研究結果の一部について平成27年9月の日本口腔インプラント学会総会学術大会、12月の日本口腔インプラント学会近畿北陸支部大会にて研究発表を行い研究成果の広い普及に努めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定よりも対象患者が少ないため、やや研究が遅れている。 順調に患者が集まるかについては見通しは立っているものの、確実性はないと考えられる。 ただし、予定になかったバイオタイプの評価について研究を行うことができているため、その点については予定よりも進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き対象患者について追跡調査を行い、インプラント周囲組織の変化を検討する。 データが揃うまでに、どの点に注目して分析を行うかについても詳細に検討する。 平成28年度には研究の成果を広く発信していき、歯科インプラント学の発展に貢献できるように努める。
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Research Products
(2 results)