2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15H06394
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
寺坂 明子 大阪教育大学, 教育学部, 講師 (10760176)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 教育系心理学 / 学校心理学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、小学校において、学習に取り組むことができない、教師の指示に従えないなどの行動上の困難のある児童のいる学級で、問題行動を最小限に留めながら、児童が学習や学級での活動によりよく参加できるようにするための、能動的な学級経営の方法を提案することを目的としている。 初年度である平成27年度は、まず研究1の文献研究として、国内外の学級経営や問題行動への対応に関する文献を集め、整理した。そのなかから、実証的に効果があるとされている教師行動、学級経営の手法についてまとめた。また、Errorless Classroom Management (ECM: Ducharme, 2007) について主要文献の邦訳を行ったうえで、その特徴をわかりやすくまとめ、他の行動的介入との概念的な異同を考察している。 研究2の基礎研究としては、協力校探しを行い、1校にて観察研究を開始した。おもに授業中の教師の指示や声かけについて観察を行っている。引き続き観察を行ってデータを増やし、授業で用いられやすい指示のリストを作成する予定である。さらに、授業中に用いられる声かけを、反応的なもの(例えば賞賛、注意、報酬、罰、無視など)と能動的なもの(例えばプライミング、促し、選択肢を与える、ラポール形成など)などにカテゴリー分けし、どのような声かけが用いられやすいかを明らかにする。教師の働きかけに対する児童の反応については、今後研究協力校の許可を得て観察を行う予定である。 また、研究3の実践研究の予備段階として、文献研究から得られた知見とECMを元に、教師トレーニンング用教材を作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
協力校を得て、観察研究を開始することができた。また、よりシステマッティクな観察研究を行うため、所属機関に研究の倫理審査を申請し、承認を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、協力校での観察を通じて、教師の行動を分類する基礎研究(研究2)を行う。現在交渉中であるが、可能であれば児童の反応についても観察研究を行い、応じやすい指示から応じにくい指示までのリストを作成する。さらに、文献研究によるまとめと調査研究の結果をもとに、教室内での問題行動に能動的に対応するための働きかけをまとめ、教師トレーニング用の教材を作成する。
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