2015 Fiscal Year Annual Research Report
軸策誘導因子Netrin-1を標的にした新規髄芽細胞腫瘍治療法の開発
Project/Area Number |
15H06457
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
中山 寛尚 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 助教 (40512132)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Keywords | 軸索誘導因子 / netrin-1 / 髄芽腫 / 血管新生 |
Outline of Annual Research Achievements |
小児脳腫瘍である髄芽腫(medulloblastoma, 以下MBとする)は、小脳に発症する悪性腫瘍である。私はこれまでに、MB腫瘍細胞自身から遊離される軸索誘導因子netrin-1がMB細胞の浸潤能の促進に関わっていることを見出し、さらにMB腫瘍バイオマーカーとしての有用性を提案してきた(Cancer Res, 2014)。本研究では、netrin-1シグナルを阻害することによるMB腫瘍抑制効果を、MBモデル動物を用いて評価する。平成27年度はnetrin-1とそのレセプターの機能を阻害するため、netrin-1レセプター阻害剤(環状ペプチド)の開発を目指す。 我々はまず、環状ペプチドをRaPID (random nonstandard peptides integrated discovery, Chem Biol., 2011)システムでスクリーニングするため、netrin-1蛋白質の精製を試みた。Netrin-1はビーズに固定化するためHis x 10 tagをC末端に付加したコンストラクトを作成した。このプラスミドを293T細胞に導入して、培養液中に分泌されたnetrin-1-His10蛋白質を回収しニッケルカラムを用いて精製した。ペプチドスクリーニングには高い精製度が必要なため、現在はイオン交換クロマトグラフィーを用いて精製を続けている。精製蛋白質の生理活性はnetrin-1レセプターであるneogeninを高発現した細胞を用いてERKシグナルを測定する予定である。neogenin発現細胞の作成はすでに完了している。 次年度に予定しているMBモデルマウス(smo/smoマウス)はすでに購入し繁殖を開始しており、受精卵の保存が完了している。阻害ペプチドが完成次第、動物実験への移行が可能な状況である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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