2015 Fiscal Year Annual Research Report
新規アメロジェニン会合分子Grp78の誘導を介した歯周組織再生治療に向けて
Project/Area Number |
15H06492
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
豊田 敬介 九州大学, 大学病院, その他 (70757947)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | アメロジェニン / Grp78 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではアメロジェニンと新規会合分子Grp78を標的とした、歯周組織再生のシグナルをより効果的に誘導する安全性の高い分子標的再生療法の開発を目的として、アメロジェニン刺激時の細胞動態に及ぼすGrp78の効果について検討している。 これまでにGrp78を強発現させた歯根膜幹細胞にアメロジェニン刺激を加えると、Rhoファミリー低分子量Gタンパク質 Rac1が活性化され、細胞遊走が促進された。さらにRac1の活性化と葉状仮足の形成がアメロジェニン誘導性細胞遊走の重要なステップであることを確認した。以上の結果はアメロジェニンにより誘導される歯周組織再生機能の一端を解明する重要な分子基盤の一つであると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでにマイクロアレイ解析において、アメロジェニン刺激が細胞遊走関連経路を活性化すると同時にGrp78発現量が細胞遊走関連遺伝子群の発現制御に関与することを解明した。細胞機能の解析において、アメロジェニン刺激とGrp78強発現が歯根膜幹細胞の細胞遊走能と細胞接着能を促進した。また、細胞遊走時の細胞骨格変化を共焦点レーザー顕微鏡で観察時にGrp78強発現下でのアメロジェニン刺激により、歯根膜幹細胞で著明な葉状仮足形成の促進、Rhoファミリーの一つであるRac1の活性化が認められた。その実験結果が論文として受理されたが、優先的にin vitroの研究を実施していたため実験動物に対する研究が若干遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は実験動物を用いて歯槽骨吸収部位へアメロジェニン、Grp78誘導剤(Teprenone)の局所投与を行い、セメント質、歯根膜、歯槽骨の再生状態の関する免疫化学組織学的評価、マイクロCTを用いた歯槽骨の再評価、Confocal Microscopyを用いた欠損作成部位でのGrp78の組織内発現量の検討を実施していく。
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Remarks |
九州大学大学院歯学研究院口腔機能修復学講座歯周病学分野 http://www.dent.kyushu-u.ac.jp/perio/
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Grp78 Is Critical for Amelogenin-Induced Cell Migration in a Multipotent Clonal Human Periodontal Ligament Cell Line.2016
Author(s)
Toyoda K, Fukuda T, Sanui T, Tanaka U, Yamamichi K, Atomura R, Maeda H, Tomokiyo A, Taketomi T, Uchiumi T, Nishimura F.
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Journal Title
Journal of Cellular Physiology
Volume: 231
Pages: 414-427
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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