2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15H06596
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Research Institution | Jissen Women's University |
Principal Investigator |
平子 達也 実践女子大学, 文学部, 助教 (30758149)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 出雲方言 / アクセント / 動詞活用 / 格 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、本研究の研究期間は半期のみであったが、それ以前から調査・研究を進めており、出雲市大社方言および奥出雲町佐白方言については、主語表示のあり方や動詞活用のあり方などについて、かなりの部分が明らかになっている。主語表示のあり方については、平成26年に行われた国立国語研究所の合同調査にかかわる報告書に報告論文を投稿し、その概要を示した。 アクセントについても特に大社方言では調査が進んでいるのみならず、雲南市木次町・奥出雲町横田および阿井・安来市広瀬町においてそれぞれ1000~2000語の語彙のアクセント調査を終え、それにもとづく諸方言間の歴史的関係などについて考察した論文を準備中である。 奥出雲町仁多に属する阿井および佐白両方言においては、他地域に見られない音変化が観察され、それについても調査を行い、概要が明らかになっている。何らかの形で発表をする予定である。また、研究協力者の友定賢治氏の協力もあり、談話資料も集まってきている。 ただ、調査はそれなりに行えたものの、それらをまとめ、発表する段階には至っておらず、28年度は調査をさらに進めるとともに、データの公開や成果発表にも力を入れたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、本年度中に大社方言の簡易的な文法記述を提出する予定であったが、そこまでには至っていない。ただし、他地域における調査が予想よりも進展しており、全体としてはおおむね順調に進展している、とした。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度に調査を行った調査地点すべてにおいて、平成28年度中も複数回の調査を行う。調査・研究の効率化をはかるため、本年度も引き続き、友定賢治氏に調査協力者をお願いする。 平成28年度で本研究は終了するため、少なくとも大社方言か佐白方言において包括的な記述文法ができるだけのデータを収集できるように、両方言を集中的に調査を行う予定である。
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Research Products
(4 results)