2016 Fiscal Year Annual Research Report
The transfer of psychotropic drug into milk via organic cation transporter and the effect toward the development of infants.
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15H06625
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
伊藤 直樹 帝京大学, 医学部, 講師 (20529177)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | トランスポーター / 薬物濃度 / 薬物動態 / 乳汁 / 新生児 |
Outline of Annual Research Achievements |
期間中の学会発表においては、2015年の第42回小児臨床薬理学会において、「ヒト乳腺薬物輸送におけるトランスポーター寄与に関する網羅的検討」と題して発表を行った。2016年の第43回同学会でも「トランスポーターの寄与を考慮したヒトでの薬物乳汁移行の予測」と題して発表した。ともにプレナリーセッションで優秀演題として採択された。また2017年の第44回同学会では、「新生児薬物離脱症候群により挿管管理を要した2症例」と題して、臨床症例の報告を行った。 本年度の臨床における新生児の薬物測定に関しては、合計31名の抗精神病薬服薬妊娠症例があった。うち16 名がNICU 管理の必要性があると判断され、NICUに入院した。この16名の新生児薬物離脱症候群の診断を受けた患者から同意を得て、児の血液検査が実施できた。同時に、母児 16 名において乳汁および 母体の血漿中薬物測定を検討したが、16名中2例で 母乳の希望がなかった。また多くの症例で乳汁分泌量自体があまり多くなく、そのため新生児への投与が優先され余剰乳汁が得にくく、 同意が得られなかった。搾乳自体が負担になり、 途中から母体の精神疾患が増悪したため、母乳育児を断念した症例も認めた。まだ研究は継続予定であるが、今後も少しでも多くのデータを集積予定である。 またカチオン系薬物に限定したマウス実験系での検討は、まだ本実験の十分な検体を得るに至っていない。自家繁殖した12匹のOCT1/2 DKOマウスにおけるパイロット研究を行い、薬剤投与量などの調整は進めることができた。ただし、食殺や仔マウス数の調整、搾乳時の乳汁への血液の混入、実験中の死亡など予期しない事情が生じた。当初は同時期に授乳に至った6匹を、並列で実験に使用する予定に切り替え、引き続き研究を進める予定である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)