2015 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental study toward establishment of comprehensive support model for family caregivers of terminal cancer patients
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15H06639
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
川原 美紀 (森下美紀) 国立研究開発法人国立がん研究センター, 社会と健康研究センター, 研究員 (10758840)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 終末期がん患者 / 家族介護者 / Quality of Life (QOL) / ケアの満足度 / 緩和ケア病棟 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、パーソナルコンピュータや統計解析ソフトなどの購入による研究遂行環境の整備、専門家へのヒアリングおよび文献レビューを完了し質問紙調査項目の検討、研究実施施設との調整、倫理委員会への提出準備を中心に行った。 先行研究による文献レビューや自身が過去に発表した論文をまとめる作業の中で、終末期がん患者の家族介護者への包括的支援モデルの構築に向けて、緩和ケア病棟に入院する終末期がん患者の家族介護者におけるケアの満足度とQOLの概念に着目し、両者の関連を中心に検討する必要性が考えられた。また、一般病棟や緩和ケア病棟、在宅など療養場所で患者や家族介護者の求めることに違いがあることが示唆された。そのため、療養場所や対象とする時期など様々な違いに注意しながら、それぞれの概念に対して最新の知見の収集や整理を行っていった。その後、緩和ケアに携わる医師や研究者、専門看護師、生物統計家らにヒアリングを実施し、分析枠組みの検討と調査項目の作成に取り組み、概ね終了した。 また、研究実施施設との調整や倫理委員会への提出の準備では、実際に対象者を集積する施設の担当者と打ち合わせを複数回行った。その中で研究計画の概要を説明し、プロトコールの作成に取り組み、こちらについても概ね終了した。 次年度は、まず研究協力者とともにプロトコールを完成させる。そして、その後、研究実施施設の倫理委員会へ提出し承認を得た後に、質問紙調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の目標は、プロトコールを作成し、研究実施施設の倫理委員会の承認を得ることであった。しかし、専門家らへのヒアリングや研究実施施設の担当者との打ち合わせの中で、対象者の選択基準や調査手順や役割分担を再検討する必要性が生じ、プロトコール作成のための時間を予定よりも要した。そのために、倫理委員会への審査依頼を提出するまでに至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者や専門家とさらなるディスカッションを通し、研究実施施設での倫理委員会による承認を取得する。その後、具体的なスケジュールや調査手順について綿密に検討する。質問紙調査を開始したのちには、集計可能となったデータについては早急に修正を行い、報告書や国内外の学会発表、論文投稿の準備を進めていく。
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