2016 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical study of foreign subsidiaries' survival and exit
Project/Area Number |
15H06667
|
Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
安田 直樹 立教大学, ビジネスデザイン研究科, 助教 (70756981)
|
Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
|
Keywords | 海外子会社 / 撤退 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は個々の海外子会社の存続・撤退と海外子会社ネットワーク全体の戦略的運営との連関を分析し、多国籍企業の直接投資による海外進出研究を現代の多国籍企業戦略に沿ったものに発展させることを目的としている。先行研究では、海外子会社が存続しているときは当該子会社の業績は良く、反対に撤退するときには当該子会社の業績は存続しているものよりも悪い、という前提が置かれてきた。しかし、現代の複雑化した多国籍企業の戦略に照らし合わせると、この前提は必ずしも妥当ではない。なぜなら、現代の多国籍企業は、輸出拠点機能等を備える海外子会社を有するようになっており、個々の海外子会社の存続・撤退の戦略的意味は海外子会社ネットワーク全体を考慮して理解するべきものになっているからである。 これらの研究を背景として、本研究では、ある国の子会社の撤退が周辺国の子会社のオペレーションの変化(規模の拡大、当該国向け売上の拡大、当該国からの仕入縮小など)に影響を与えることを示すことで、海外子会社のオペレーションが相互に連関していることを明らかにした。具体的には、日本企業の海外子会社に関する詳細なパネルデータ(同一サンプルの長期データ)を用いた統計分析を行い、相互に連関する海外子会社の姿を明らかにした。本研究は、海外子会社の存続は当該市場における好調な業績、他方で撤退は低調な業績に起因しているというこれまでの研究の前提を洗い直し、多国籍企業のグローバル戦略に見合ったより現代的な視点を提供している点に重要な意義があると考えられる。なお、これらの研究成果は、海外の学会や国内の論文雑誌を通じて発表されている。 本研究は子会社ネットワークの存在に焦点を当てた研究であるが、今後は存在だけでなくその構造や発展プロセスを明らかにする必要がある。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(9 results)