2015 Fiscal Year Annual Research Report
エムドゲイン由来新規骨形成ペプチドを用いたインプラント周囲骨増生法の開発
Project/Area Number |
15H06742
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
片山 暢仁 大阪歯科大学, 歯学部, 講師(非常勤) (00761842)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 幹細胞 / 骨増生 / インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は歯科インプラント治療におけるインプラント周囲の骨増生に有用な骨組織再生材料の開発を目的として、エムドゲイン由来新規骨形成ペプチドに着目した。この新規骨形成ペプチドはエムドゲインを用いた基礎研究から得られた本研究チームのオリジナルの骨形成を促進するペプチドである。エムドゲインはブタ歯胚から作製される。そのため、少量しか生産できず、高価な製剤である。これを解決できるのがこのペプチドであり、高品質・安価・大量に生産することができる。また申請者が所属する研究チームは、すでに骨形成ペプチドを作製して骨組織が形成されることについて特許を取得しており、産業化を目標としている。したがって、本研究の目的はエムドゲイン由来新規骨形成ペプチドがインプラント周囲の骨増生にも有用であるのか検討し、新規インプラント周囲骨増生材料として臨床応用につなげることである。 In vitro 実験:エムドゲイン由来新規骨形成ペプチドをヒト間葉系幹細胞に作用させ、細胞増殖試験を行い、骨芽細胞分化マーカーの発現が促進するか検討を行った。また、骨芽細胞分化マーカーが誘導される際に発現する遺伝子をリアルタイムPCRを用いて検討した。さらに、ウエスタンブロットを用いてエムドゲイン由来新規骨形成ペプチドの作用機序の検討を行った。作用機序の検討に用いたシグナル分子として、増殖と分化に強い関連があるとされるERKについて検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成27年度の研究計画として、純チタン上でのヒト間葉系幹細胞の培養を実施する予定であった。しかし、現在はその予備実験として、まず通常の培養シャーレでの培養を行って、分化マーカーの検討を行っている。 培養シャーレ上での実験では、エムドゲイン由来新規骨形成ペプチドはヒト間葉系幹細胞の骨分化マーカーの発現を増強し、硬組織形成を促進することを確認した。 また、増殖と分化に関連が深いERKシグナルがエムドゲイン由来新規骨形成ペプチドによって増強されることを確認した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度の研究成果によって、通常の培養シャーレ上での予備実験が完了した。今後の研究推進方策として、純チタン上での細胞培養実験に移行していく予定である。またin vitro実験が完了次第、ラットとインプラント体を用いたin vivo試験も併せて実施していく予定である。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Effect of Glucose Concentration on the pH and Growth of Streptococcus mutans and Porphyromonas gingivalis2015
Author(s)
Isao Yamawaki, Yoichiro Taguchi, Hirohito Kato, Makiko Okuda, Nobuhito Katayama, Naoki, Muneyasu Shida, Ikuo Nishikawa, Isao Tamura, Tatsuro Miyake, Hiroshi Maeda Makoto Umeda
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Journal Title
日本歯科保存学雑誌
Volume: 58
Pages: 510-517
DOI
Peer Reviewed