2016 Fiscal Year Annual Research Report
Research on the Modern Chinese Grammar though Western Materials
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15H06745
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
伊伏 啓子 北陸大学, 公私立大学の部局等, 講師 (40759841)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 中国語文法 / 欧文資料 / 来華宣教師 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度は昨年度に引き続き、アメリカ人来華宣教師T.P.クロフォードの中国語研究(特に音声符号について)、19世紀の欧文資料を用いた中国語の量詞研究などを行った。 アメリカ人来華宣教師T.P.クロフォードの中国語研究では、昨年度の研究成果を基に、彼が独自に創案した符号について発表を行った。(「19世紀漢語注音符号初探-關於高第丕的注音符号」 東アジア文化交渉学会第6回国際学術大会、2016年5月6日~8日、関西大学) 19世紀の欧文資料を用いた中国語の量詞研究については、これまでの研究成果を基に中国語の量詞の冠詞的機能についてさらにもう一歩考察を試みた。拙論2012(「早期西方人對漢語「量詞」的認識及其轉變 ―從Numeral到Classifier」)で整理した内容を見直し、冠詞のカテゴリーで説明される量詞の機能について整理した。Grammar of the Chinese Language. 1864 (W.Lobscheid)では中国語を9つの品詞に分けて説明を行うが、その一つに冠詞を設定し、このカテゴリーの中で定冠詞と不定冠詞を説明する。(「中国語の不定冠詞は数詞「一」によって表現され、いつもそのあとに量詞が続く」)他の西洋人によって書かれた中国語文法書では冠詞を中国語の品詞の一つとして分類するのは見られないが、冠詞の概念を中国語に当てはめ、量詞の機能を説明するものが見られた(Remusat1822, Guetzlaff1842等6冊の著作)。中には数詞「一」は省略され量詞のみで不定冠詞を表す説明もある。当時の中国語教材では、西洋文法において定冠詞とされるものは「這個,那個,其」、不定冠詞とされるものは「一個,個,一+量詞,有」によって表現されると考えていることがわかった。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)