2015 Fiscal Year Annual Research Report
変形性関節症の病態制御機構における組織線溶系の役割の解明
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15H06755
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
皆嶋 健 近畿大学, 医学部, 助教 (30760128)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 変形性関節症 / 軟骨 / 組織線溶系 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性関節症(Osteoarthritis: OA)は、関節変形、運動痛及び可動域制限等により起立歩行障害を引き起こし、公衆衛生上大きな問題となっている。しかしながら、現在、人工関節置換術を除いて、OAの有効な治療方法がないため、その病態解明と治療戦略を確立することが急務である。OA患者の関節内では、軟骨基質が著しく損傷、破壊される。また、線溶系因子のプラスミンが細胞外基質の分解に重要な役割を果たしている。そこで、遺伝子改変マウスを用いてOAの進行過程や細胞外基質の分解(軟骨基質の破壊)における線溶系因子の役割を解明し、新たな治療標的として確立する。 まず、関節軟骨組織の損傷・破壊過程における線溶系関連因子(プラスミン)の影響を解明するために、OAモデルを作製した。作製した切片を使い、OAの重症度を観察した結果、プラスミン遺伝子欠損マウスでは野生型マウスに比べて、OAの進行を遅延させる傾向があった。次にプラスミン遺伝子欠損マウスと野生型マウスから得た初代軟骨細胞株を用い、in vitro実験を行った。単離したそれぞれの軟骨細胞にOA誘導としてIL-1β刺激処理を行った結果、野生型マウスでは、IL-1βによって炎症性マーカー遺伝子(iNOS,、Cox2、IL-6、MMP-13など)の発現が誘導された。一方、プラスミン遺伝子欠損マウスでは、IL-1β誘導による炎症性マーカー遺伝子の発現量が抑制さた。 これらのことから、組織線溶系因子の一つであるプラスミンが関節軟骨組織の損傷やOAの促進に関与することが示唆された。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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