2015 Fiscal Year Annual Research Report
45度頭側挙上体位でのベッドメイキングの違いによるハンモック現象の発生状況調査
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15H06776
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Research Institution | Mukogawa Women's University |
Principal Investigator |
藤本 かおり 武庫川女子大学, 看護学部, 助教 (60757441)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 骨突出 / 褥瘡予防 / ハンモック現象 / ベッドメイキング / 頭側挙上体位 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、予防や治療に難渋する高度病的骨突出患者に対し、褥瘡ケアとして望ましいベッドメイキングの方法を検討するために、頭側挙上体位の仙骨部にベッドメイキングの違いによってハンモック現象が発生するかを調査する。褥瘡ハイリスク群である高度病的骨突出患者での実験では侵襲が伴うため、骨突出模型を用いて実験を行う計画である。 本年度は、所属機関と協力医療施設の倫理審査の承認を得て、高度病的骨突出患者2名に対し45度頭側挙上体位の仙骨部の型取りと体圧測定を実施した。型取りは高度病的骨突出患者の褥瘡予防に使用する高機能エアーマット(ビッグセル:ケープ(株))に寝た状態で45度頭側挙上体位をとり、臀部形状の転写は吸引式固定バッグ(エスフォーム:エンシニアリング・システム(株))を使用した。体圧測定は(COMFORMat:NITTA(株))を使用し、仰臥位体位から45度体位までの変化を測定した。 臀部形状の転写物から、FRP樹脂と樹脂粘土を使用し、臀部形状模型を作成した。これにより、高度病的骨突出患者の45度頭側挙上体位での臀部の形状を視覚的に観察することができた。また、体圧データからは45度頭側挙上での体圧が高値であることと頭側挙上による骨突出部位のずれが明らかとなった。 次年度は、臀部模型にあわせて下肢模型を作成し、患者データとの比較を行いながら模型を調整し完成する。完成した模型を使用して、ベッドメイキング毎のハンモック現象の発生調査を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画においては、看護実習モデル(人型)に臀部模型を装着する予定であったが、看護実習モデルの関節が硬くベッドの頭側挙上により通常と異なる圧力がかかると判り、下半身模型の作成に変更した。また、倫理審査承認、購入物品の納品、高度病的骨突出のある研究協力者を得ることに時間を要したが、計画通り2名の協力者からデータおよび臀部形状の型取りを実施することができ、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、臀部模型にあわせて下肢模型を作成し、患者データとの比較を行いながら6月に模型を調整し完成する。8月に完成した模型を使用して、ベッドメイキング毎のハンモック現象の発生調査を実施する予定である。8月以降に実施したデータをまとめ学会等で報告していく予定である。
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