2015 Fiscal Year Annual Research Report
大規模疫学研究による飲酒がインスリン作用に及ぼす影響の解明
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15H06913
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
辰巳 友佳子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究開発基盤センター, 流動研究員 (00757685)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Keywords | 飲酒 / インスリン作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度は佐久研究、吹田研究の2つのコホート研究から、飲酒とインスリン作用の関連について横断的検討を行った。
佐久研究:2008-11年度にJA長野厚生連佐久総合病院1泊人間ドックを受診した男性2814名、女性2379名を対象とし、非飲酒、適量飲酒、過剰飲酒の3群に分類した。非飲酒者を基準に、他2群のインスリン分泌障害と抵抗性に対するオッズ比をロジスティック回帰分析により推定した。結果、インスリン分泌障害のオッズ比は男性では過剰飲酒者で1.7倍に有意に高く、女性では適量飲酒者で1.4倍、過剰飲酒者で2.2倍に有意に高かった。抵抗性は男性では適量飲酒者で0.8倍、過剰飲酒者で0.7倍に有意に低かった。女性では飲酒と抵抗性に有意な関連は認められなかった。 吹田研究:吹田研究のベースライン調査を受診した者のうち、経口ブドウ糖負荷試験を受けた男性492名、女性573名を対象とし、佐久研究と同様の解析を行った。結果、インスリン分泌障害のオッズ比は男性では適量飲酒者で1.9倍、過剰飲酒者で2.6倍に有意に上昇し、女性では過剰飲酒者で2.3倍と高かったが有意ではなかった。抵抗性は男性の適量飲酒者で0.6倍、過剰飲酒者で0.56倍、女性では適量飲酒者で0.9倍、過剰飲酒者で0.8倍、と男女ともにオッズ比は低かったが有意ではなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
両コホート研究ともに、予定していた横断解析用データセットを作成し、基本的な解析を行った。H28年度に予定していた縦断解析用のデータセットも同時並行に進め、データセットがすでに完成間近であり、研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
H28年度は佐久研究と吹田研究の横断解析結果の成果公表と、さらに詳細な解析を実施する。また、インスリン作用の経時的追跡が可能な佐久研究において縦断解析を実施する。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Underweight young women without later weight gain are at high risk for osteopenia after midlife: the KOBE study2016
Author(s)
Yukako Tatsumi, Aya Higashiyama, Yoshimi Kubota, Daisuke Sugiyama, Yoko Nishida, Takumi Hirata, Aya Kadota, Kunihiro Nishimura, Hironori Imano, Naomi Miyamatsu, Yoshihiro Miyamoto, Tomonori Okamura
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Journal Title
Journal of Epidemiology
Volume: 印刷中
Pages: 印刷中
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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