2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15J00351
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
田中 郁子 神戸大学, 理学(系), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 鳥 / 足跡 / 翼 / シミュレーション / 生息環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
『鳥の足跡から体重と翼が推定できる旨の研究を行い,その成果を学会(地球惑星連合大会, 日本古生物学会,日本鳥学会)で発表し,内容をまとめて国際誌に発表した.』 鳥の行動様式である歩行と飛行を反映する,足跡と翼を生息環境を介して関連付けるために,鳥の系統関係を考慮する解析手法を学んだ.鳥の足跡データとあわせて,ヒトと哺乳類の足跡データも収集した.足跡から体重を推定できる研究について,その精度の善し悪しを識別するために,数理解析の証拠に加え,動物が踏んだ堆積物についてもその構造を顕微鏡や古地磁気的手法を用いて詳細に調べた.足跡が明瞭に残るとされる構造と含水率の陶土を鳥飼育部屋に敷き,その上を鳥が歩行するのを待つという手法により足跡形態データの差異を収集した. 『鳥の模様と生息環境についての理論解析研究を行い,その内容をまとめて国際誌に発表した.』自然界に見られる様々な幾何学模様を人間がかたちを認識する際の直感的な知覚である対称性という概念に着目し解析してきた.模様に対してコンピュータシミュレーションを用いて,形態と構造の複合体の模様の複雑な構造の規則性を調べて生息環境(生存戦略)との関係を見出した.指標として,人間の視覚が直観的に模様を把握する際に重要な”対称性”に着目した.このような対称性の観点からセルオートマタモデルを用いて模様を解析した研究例はほぼないが,鳥模様はじめ様々な現象に適用可能な基礎研究である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鳥足跡について,ドイツの複数の古生物博物館と大学とフィールドサイト,北九州市立博物館,琵琶湖周辺,をめぐり化石データの収集を行った.その地域をメインに研究している研究者と学芸員とも知識交流し,より詳細な地質と時代の情報を得る事ができた.次年度も上述の一部の博物館に主張予定である.この成果については次年度にまとめて,学会(地球惑星連合大会,日本古生物学会)で成果を発表し,内容をまとめて論文を国際誌で発表する予定である. 鳥体模様のシミュレーション研究についても,生息環境と体模様との関係性を見出したので,この内容をまとめて近く論文を国際誌で発表する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
上述の研究で鳥足跡と身体データとの関係を見つけたので,それを白亜紀から新生代の鳥足跡化石に演繹し,鳥の体サイズの進化史を明らかにする.そのために,まず白亜紀から新生代の鳥足跡化石のデータのコンパイルを論文やフィールド調査により収集する.足跡面積以外に使用できる足跡を定量化可能な指標を確かめるため,種数をしぼって,詳細に足跡の形質での誤差が大きいもの、誤差が小さいものとを識別するために研究を行う.足について知見を深めるために筋肉の解剖も率先して行う. 体模様と生存戦略の関係を上述の研究で確立した手法により明らかに出来る可能性があるので,その手法を鳥類のみでなく哺乳類・爬虫類・昆虫類などに適用することで,それらの生存戦略が明らかになる可能性がある.一方で,その理論を用いる際には体模様のどの部分を使用するかが結果を左右するため,使用する部位の基準を明確にする必要がある.まず手始めに体模様が濃くコントラストがはっきりしたものから研究を行う.
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] High resolution stratigraphy across the early middle Pleistocene boundary from a core of the Kokumoto Formation at Tabuchi, Chiba Prefecture, Japan2015
Author(s)
Masayuki Hyodo, Shigehiro Katoh, Akihisa Kitamura, Kenta Takasaki, Hayato Matsushita, Ikuko Kitaba, Ikuko Tanaka, Masakazu Nara, Takuya Matsuzaki, David L. Dettman, Makoto Okada
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Journal Title
Quaternary International
Volume: 397
Pages: 16-26
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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