2015 Fiscal Year Annual Research Report
探索空間モデルの編集に基づく対話的可視化処理を介した画像検索手法の研究
Project/Area Number |
15J00405
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水野 加寿代 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 可視化 / ユーザインタフェース / 画像検索 / アニメーション / 最適化 / 集合 / グラフ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の背景は、ユーザが要求する画像集合をテキストや画像で表現しづらい曖昧な検索目的の場合に、従来の画像検索システムにユーザの検索目的の情報を伝達することが困難になる問題にある.この問題の技術的課題は、1)画像の特徴量に基づく画像類似度とユーザの検索目的に基づく画像類似度が一致しない.、2)画像データセット内を探索しながら画像を収集する対話的ユーザインタフェースが十分でない.3)検索結果の提示において、ユーザの違いや検索目的の違いが十分に考慮されていない、の3点があげられる.本研究では、ユーザが検索目的に応じて画像データセットの探索空間を編集し対話的に検索結果を改善していくインタフェースの開発によって、前述の技術的課題の解決を目指している.具体的には、これまでの研究で提案した探索空間モデルを土台にして、1)探索空間モデルの可視化、2)探索空間モデル編集の自由度向上・自動化、3)大規模な画像データセットへの対応、の3つの課題に取り組んでいる.今年度は、3つの課題のうち、最初の2つの課題を中心に検討した.
今年度は、前述の課題のうち、最初の2つの課題を中心に検討した.具体的には、動的な集合データの可視化手法に関する研究と、カテゴリ名が不明な画像の検索を効率的に行うインタフェースの研究に取り組んだ.前者については、動的な集合データをアニメーション最適化によって可視化する手法を提案し、その成果をまとめて国際会議InfoVis2016に投稿した.後者については、先行研究の調査とプロトタイプの実装が完了している.来年度にユーザスタディを介して提案手法の改善を行い、成果をまとめて国際会議に投稿予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、動的な集合データの可視化手法に関する研究と、カテゴリ名が不明な画像の検索を効率的に行うインタフェースの研究に取り組んだ. 前者の研究については、当初は画像データに限定して研究を遂行していたが、より一般的な動的な集合データを対象とした可視化手法を検討することにより、当初予定より後に開催される、よりレベルの高い国際会議InfoVisに投稿するに至った. 後者については、先行研究の調査とプロトタイプの実装が完了している.今年度中の論文投稿を目指していたが、前者の研究の進捗の影響により論文投稿までは至っていない.本研究については、来年度にユーザスタディを介して提案手法の改善を行い、成果をまとめて国際会議に投稿予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
はじめに、今年度遂行したカテゴリ名が不明な画像の検索を効率的に行うインタフェースの研究についてのユーザスタディを実施する.その評価結果に基づき、提案手法を改善し、成果を国際会議に投稿する. 次に、研究課題の3つ目としてあげた大規模画像データセットへの対応に取り組む.具体的には、前述で提案したインタフェースの研究成果を元に、探索空間モデルの多階層化、代表カテゴリや代表画像抽出方法の検討、可視化手法の改善の検討を行う.途中で大規模データセットを使用したユーザテストを実施し、小規模なデータセットで行ったユーザテストと比較してデータセット規模による差異を評価することで、探索空間モデルの拡張方針を再度確認し手法の改善を試みる.
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