2015 Fiscal Year Annual Research Report
インド農村部におけるインフォーマル信用と児童への人的投資
Project/Area Number |
15J01870
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
山脇 將賢 一橋大学, 大学院経済学研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
|
Keywords | インド農村部データベース / 研究発表 / データベースの課題解決 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度において、研究全体のための土台づくりをすることができた。主な成果は次の3点である。5年分のインド農村部データベース(MVFデータベース)を完了させた。研究内容を学内学外の研究者に発表し、研究に生かせるコメントを得た。論文、講義などを通して研究に生かすことができる知識を得ることができた。 データベース作成において、問題に直面し、予定以上の時間がかかってしまった。識別番号に混乱が生じ、ラウンド6、7のデータとそれ以前のラウンドのデータとをマッチさせるのが非常に困難であった。それぞれのデータ内容から再度識別番号を割り振り、なんとか両者をつなげ、データベースを完了させることができた。この過程でこの調査プロジェクトに関わる担当教員、東京大学大学院の教授、アジア経済研究所の研究員の方に、データベース作成進行状況を発表し、多くのアドバイスを頂くことができた。 研究内容を学内学外の研究者の前で発表する機会を設けた。特に、調査プロジェクトに関わる研究者の方や学生に発表し、有益なコメントや情報を得ることができた。特に、本研究の内生性の問題解決のためのアドバイスを頂くことができたのは、非常に有益であった。 論文を読んだり、統計学の講義を受けることで、本研究における内生性の問題解決のための方法を考えた。 研究実施計画では、当該年度において5年分のデータベースを使った分析をし、その内容を国内学外の研究者に発表し、論文執筆をする予定であったが、データベースの作成時に大きな問題に直面し、その課題の解決に時間を費やしてしまった。一方で、データベースを完了させるのと同時に、研究に活かせる知見を得たことで、平成28年度の研究においては、本格的な分析が可能となる見込みである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データベース作成時にラウンド6、7とそれ以前のデータをつなげる作業が非常に困難であったからである。ラウンド6、7から新しく加わったデータと以前からあるデータが識別できない状況にあった。それらを識別するためにデータ内容を見ながら、識別していった。また、ラウンド6とラウンド7との間には5年間も間が空いてしまっていたために、家族構成などが変わってしまっていて、それらをつなげる作業にも多くの時間を費やしてしまった。
|
Strategy for Future Research Activity |
作成したデータベース、発表や勉強を通して得られた知見を活かして、今後の研究においては本格的な分析をしていきたいと思っている。平成28年度中に分析を完了させたい。特に、修士論文の際に、問題となった内生性の問題を解決して、因果関係をはっきりさせた分析にしたい。信用へのアクセスと人的投資行動の間の関係を明らかにし、人的投資行動のメカニズムを明らかにしていきたい。 分析を完了させるのと同時に、一橋大学経済研究所で開催されている開発ワークショップにおいて、研究内容を積極的に発表していく。そこで頂いた指摘を活かして、研究の精度を上げていく。最終的に、本年度中に一本論文を書き上げたい。
|