2017 Fiscal Year Annual Research Report
牛白血病における病態発生機序の解析および新規制御法への応用
Project/Area Number |
15J01886
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
西森 朝美 北海道大学, 獣医学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | ウシ白血病ウイルス / 免疫抑制因子 / PD-L1 / 治療用抗体 / ウシ投与試験 / 抗ウイルス効果 / 大量培養系 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、牛白血病ウイルス(BLV)に対する新規制御法を開発するため、免疫抑制受容体Programmed death-1 (PD-1) およびそのリガンドであるPD-ligand 1 (PD-L1) を標的とする治療用抗体を作製し、BLV感染牛における抗ウイルス効果を評価することを目的としている。今年度は、前年度に引き続き、生体内での抗ウイルス効果を評価するため、さらに試験頭数を増やした抗体投与試験を行った。 前年度までの報告の通り、本研究で樹立された抗体の安定発現細胞は、培養液1Lあたり738.1 mgの抗体を産生することが可能であるため、この細胞を3L培養することで約1.6 gの抗体精製に成功した。投与試験には病態初期の無症候期 (AL) 、および病態後期のリンパ球増多症 (PL) を呈す感染牛4頭 (AL2頭、PL2頭) を使用し、それぞれをコントロール群1頭、抗体接種群1頭に分けて使用した。抗体投与群にはキメラ抗体を1 mg/kgの用量で静脈内投与し、コントロール群には等量の生理食塩水を投与して2ヶ月間経過を観察した。その結果、AL牛では抗体を接種した牛で有意なプロウイルス量の減少が見られたのに対し、コントロール群では明らかな減少は認められなかった。さらに、コントロール群の個体のプロウイルス量は一部増加傾向にあり、抗PD-L1キメラ抗体の効果を裏付ける結果と考えている。しかしながら、PL牛では抗体接種群においても抗ウイルス効果が認められず、病態後期のウシでも安定して効果を発揮できる投与条件を検討することが必要だと考えられた。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] In vitro and in vivo antivirus activity of an anti-programmed death-ligand 1 (PD-L1) rat-bovine chimeric antibody against bovine leukemia virus infection2017
Author(s)
Nishimori A, Konnai S, Okagawa, Maekawa N, Ikebuchi R, Goto S, Sajiki Y, Suzuki Y, Kohara J, Ogasawara S, Kato Y, Murata S, Ohashi K
Organizer
The 5th Sapporo Summer Seminar for One Health
Int'l Joint Research