2016 Fiscal Year Annual Research Report
超弦理論の非摂動効果を用いた現実的な素粒子模型の構築
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15J02107
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上村 尚平 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 素粒子論 / 超弦理論現象論 / Dブレーン模型 / モジュライ固定 / モジュラー対称性 / 模型構築 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、重力の量子論である超弦理論から低エネルギー有効理論を理解することである。2016年度は主に二つのことについて研究を行った。 理論物理において理論の対称性は重要な要素である。超弦理論は10次元の時空上で定義された理論なので、6次元の空間をコンパクト化しなくてはならない。そのさい有効理論にはコンパクト空間の対称性が現れると考えられる。コンパクト空間としてトーラス(またはその orbifold) を用いると、幾何的対称性としてモジュラー対称性と呼ばれる対称性が存在する。我々はII型超弦理論の有効理論を調べ、モジュラー対称性が有効理論のレベルでも現れることを示した。またアノマリーを計算し、アノマリーを消すようなモジュライの混合を提案した。さらに、この対称性が一部の非摂動効果によっても保たれることを確認した。近年、モジュラー不変なポテンシャルによるインフレーションなどが提案されており、我々の結果はそれに弦理論からの起源を与える結果になっており重要である。 もう一方の研究では、超弦理論から現れる現実的な模型と、モジュライ固定の関係について調べた。コンパクト化を行うとモジュライと呼ばれるスカラー場が現れる。モジュライの相互作用は観測されていないので、この場は重くなっていなくてはならないが、一部のモジュライ固定のためには非摂動効果が本質的な役割を果たしており、それと模型構築が両立するかは非自明である。我々は実際にPati-Salam模型を実現する模型とMSSMを実現するDブレーン模型を構築し、そのうえでモジュライ固定の機構が働くかを調べ、構築した模型のパラメータをチューニングすれは二つは両立することが明らかにした。超弦理論から現象論を理解するためには模型構築とモジュライ固定は不可欠であり、我々の研究はその二つを包括的に考えている点で大きな意味がある。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)