2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15J02581
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黄 博 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 固溶体 / 合金 / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は多孔性金属錯体(MOF)細孔内に金属を導入しナノ粒子化させる新規合成手法の開発と高機能性新規MOFナノ複合体の創出です。申請者研究課題には目的物はいくつがあります、それぞれについて述べていきます。 1.マグネシウム―ニッケル固溶体と多孔性金属錯体の複合体:マグネシウム―ニッケル固溶体はマグネシウムより大量かつ迅速な水素吸蔵性をもつことが期待されます。最初はニッケルを有する多孔性金属錯体を合成し、それに分解性のマグネシウム前駆体を導入することに着手しましたが、高い分解性を持つため、途中で自発的に分解が行い、導入が困難であることが分かりました。 2.鉄―銅固溶体と多孔性金属錯体の複合体:鉄―銅固溶体は天然ガスから水素を作る新規な触媒と期待されます。しかし、以前から知られているように、鉄―銅は液相でも全く混ざらないシステムで、本研究は鉄と銅両方を有する新規多孔性金属錯体を還元し、固溶体を作る合成戦略を着目しました。本研究の第一段階とする鉄のみの金属錯体から鉄を作ることが成功しました。将来は銅を多孔性金属錯体に混ぜて、同時に還元できれば、鉄―銅固溶体と多孔性金属錯体の複合体を得ることが期待されます。 3.ルテニウム―銅固溶体と多孔性金属錯体の複合体:ルテニウム―銅固溶体は自動車排ガスの触媒作用を持つことが期待されます。鉄―銅と同様に液相でも混ざらないシステムで、同時に還元しなければなりません。本研究は液相還元法を用いてルテニウムと銅の前駆体を系統的に調べ、還元速度が等しい金属錯体前駆体を見つかりました。その上に固溶体の合成に一番適する条件を検討し、全組成を通って粒径10nmのルテニウム―銅固溶体の合成を初めて成功しました。その後に多孔性金属錯体の複合体の合成を計画しています。現在特許発明を申請し、物性を調べています。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
マグネシウム前駆体の導入が困難であることが分かった上で、マグネシウムとニッケル両方を有する新規多孔性金属錯体の合成を成功しました。マグネシウム―ニッケル固溶体と多孔性金属錯体の複合体を得るために、水素などでの還元を行ったところ、目的物の金属合金が得られず、意外的にマグネシウム―ニッケル酸化物固溶体が得られることが分かりました。粒径が10nm以下のMgO-NiO固溶体かつ金属の比率が自由に制御できることは本研究の特色です。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進については、今まで合成したマグネシウム―ニッケル酸化物固溶体と多孔性金属錯体複合体及びルテニウム―銅固溶体について物性測定を行う予定です。それらの結果をまとめ、論文に投稿することを予定しています。
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Research Products
(3 results)