2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15J02640
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
BOLOTOV SERGEY 東北大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | ガラス前駆体 / サブマイクロ構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はガラス前駆体硬化の高速度化を目指し,塗布と貼り付けが可能な装置を開発し,熱処理条件,成膜条件の影響について検討を行った.また,転写時に発生する不良についても検討を行った.1.フィルムにガラス前駆体PHPSをバーコートにより塗布し,ローラを用いて構造付フィルムを塗布面に貼り付けられる装置を開発した.本装置はチャンバー内に設置し,湿度を制御できる機構を取り付けた.本装置は本研究をスムーズに進める上で有益だった.2.本装置を用いて,塗布膜厚,貼り付け時にローラでフィルムを押さえつける力加減を変化させ,フィルムを貼り付けた後,1次熱処理後に高温で2次熱処理をする実験を行った.1次熱処理の温度と貼り付けから熱処理までの湿度を制御し,FTIR測定により両方の条件が1次熱処理後のシリカ転化率に及ぼす影響について検討した.この結果,触媒あり,なしのどちらの場合も,80℃になれば湿度の条件によらず80%程度のシリカ転化率を確認できた.80℃以上では温度上昇とともにシリカ転化率の低減が見られた.この結果は,当初の,ガラス前駆体の硬化は水分の供給が律速であるという仮説と合わない結果であるが,溶媒が乾燥した時の溶液の状態の変化を分子論的に考察したところ,水分が拡散する速度と膜内の残留溶媒が乾燥する速度の考慮した理論を構築することが出来た.この知見は,ガラス前駆体を用いた転写の加工原理の本質にあたるもので,硬化反応の高速度化にむけての大きな手掛かりになると考えられる. 3.転写時にミリメートルサイズの気泡が入る現象があり,その気泡内のガスを調査するための実験を行った.その結果,ガスは主に反応によるものであることがわかり,他にフィルムとガラスの熱膨張率の差によりバックリングを起こした事で気泡のようになる欠陥があることがわかった.この結果は,転写装置の設計に活かせるものであると考えている.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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