2016 Fiscal Year Annual Research Report
ミスディレクションによる社会的注意の制御とダイナミクスの解明
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15J02785
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
立花 良 東北大学, 文学研究科, 特別研究員(DC1)
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| Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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| Keywords | 社会的注意 / Ultra rapid task / 人物検出 / Python |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度研究課題の検討はやや遅れているが、技術的側面および応用研究において期待以上の成果が得られた。
(1)社会的注意の数量化モデル確立に伴う実験環境構築: 本年度は、数量化モデルの確立には至らなかった。一方で、日常場面における社会的注意のような複雑な要因を検討する上で必要不可欠な実験環境の構築ができ、それに基づいた研究を遂行できた。前年度から進めていた、MacPC上でPython言語を使用した、正確な実験制御可能な研究設備が完成し、典型的な行動実験を始め、高精度の眼球運動測定および脳機能測定実験も、従来よりも円滑に実施できている。研究成果は、査読付き国際誌論文１本、査読付き国内誌論文1本、査読付き国際学会発表1件、査読付き国内学会発表1件、査読無し国内学会発表1件として採択された。
(2)低次視覚レベルにおける社会的注意の検討: 社会的注意が、低次視覚レベルにおいてどのような影響をもつのか、近年の実験手法Ultra-rapid detection/categorization taskを用いて、検討できた。特に、人間が他者を日常場面 (シーン) でどのように検出するかについて、処理速度がシーンごとに異なることや、他者の向きが検出の正確さに影響を及ぼすことを実証できた。社会的注意の数量化モデル確立の基礎研究として重要な知見となり、査読付き国際学会発表1件として採択された (他に、査読付き国際誌Proceedingsとして1本査読中)。
(3)海外渡航先における研究遂行: 2016年10月より研究遂行のためカナダに渡航し、当該研究分野で著名なProf. Monica Castelhanoの指導のもと、最新の研究技術を習得している。日常場面における社会的注意を実験刺激として再現するための3Dオブジェクトおよびシーンの作成技術、眼球運動測定法と解析法について、多くの助言を得られている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
技術的側面および応用研究における研究を重点的に行ったため。
平成28年度実施予定であった社会的注意の数量化モデル確立の研究では、モデル確立までは完遂できなかったが、その過程で頑健な実験装置とプログラミング環境の構築、その実験環境を実際に利用した実験実施により研究を効率的に進めることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
実験プログラム環境構築によって本年度は多くの研究成果が得られ、次年度実施予定の社会的注意の臨床・応用場面における検討についても予備的実験を実施できた。一方で、社会的注意の数量化モデル確立は遅れているため、次年度の研究課題と並行して、研究を進める必要がある。
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Research Products
(10 results)
