2017 Fiscal Year Annual Research Report
エピジェネティック改変による安定化制御性T細胞の誘導と免疫疾患への応用
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15J03260
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
中司 寛子 慶應義塾大学, 医学部, 助教
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Keywords | 制御性T細胞 / エピジェネティクス / 自己免疫疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
I. T細胞におけるTETの機能解明 T細胞特異的Tet2/3両欠損(DKO)マウスに抗生物質を投与したところ、脾・リンパ節腫脹等の症状は緩和されたことから、DKOマウスは腸内細菌によるT細胞受容体 (TCR)刺激が過増殖の原因であると考えられた。また、DKOマウスでは大腸粘膜固有層におけるTregの割合が減少し、Th17細胞は増加していた。さらにDKOマウスのTregの大半が胸腺由来TregのマーカーであるHeliosを高発現したことから、Tetは末梢におけるTreg/Th17分化に重要であることが示唆された。次にDKOマウスをRag2-/-OT-IIトランスジェニックマウス(Rag2-/-OT-II)背景で作製した。DKO/Rag2-/-OT-IIマウスは脾・リンパ節腫脹等の症状を自然発症せず、抗原となるOVAの投与により発症が認められた。さらに、OVA投与後、Rag2-/-OT-IIマウスでは末梢リンパ器官においてTregが誘導されていたのに対し、DKO/Rag2-/-OT-IIマウスではTregの誘導は見られず、Th17細胞の誘導が見られたことから、Tetが末梢におけるT細胞の過増殖およびTreg/Th17分化に重要であることが示された。 II. 制御性T細胞におけるTETの機能解明 TET2/3欠損TregをRag2-/-マウスに移入したところ、Foxp3発現が低下し、移入したTregはIL-17を産生するexFoxp3細胞に転換したことから、TetはTregの安定性に重要であることが示唆された。次に、TregにおけるDNAメチル化状態とオープンクロマチン状態を解析したところ、Tet欠損TregではFoxp3遺伝子の約5kb上流領域に強いメチル化とATACピークの消失が認められ、本領域におけるFoxp3の安定性への寄与が示唆された。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Generation of allo-antigen-specific induced Treg stabilized by vitamin C treatment and its application for prevention of acute graft versus host disease model.2017
Author(s)
Kasahara H, Kondo T, Nakatsukasa H, Chikuma S, Ito M, Ando M, Kurebayashi Y, Sekiya T, Yamada T, Okamoto S, Yoshimura A.
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Journal Title
Int Immunol.
Volume: 29
Pages: 457-469
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Improvement of Foxp3 stability through CNS2 demethylation by TET enzyme induction and activation.2017
Author(s)
Someya K, Nakatsukasa H, Ito M, Kondo T, Tateda KI, Akanuma T, Koya I, Sanosaka T, Kohyama J, Tsukada YI, Takamura-Enya T, Yoshimura A.
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Journal Title
Int Immunol.
Volume: 29
Pages: 265-275
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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