2015 Fiscal Year Annual Research Report
変異SOD1における酸化促進性獲得メカニズムの解明
Project/Area Number |
15J03391
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤巻 暢宏 東北大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Keywords | SOD1 / 酸化促進性 / ALS / ESR / 活性酸素 |
Outline of Annual Research Achievements |
ALSの発症原因の一つとして、SOD1変異体の変性によって生じる活性酸素種(ROS)由来の酸化ストレスモデルを提案している。本年度は、(1) SOD1変異体が生じる活性酸素種(ROS)の同定を行った。ROSとDMPOとの反応によって生じるラジカル種の電子スピン共鳴(ESR)スペクトルの比較から同定を行っている。SOD1変異体由来のROSのESRスペクトルは、ヒドロキシラジカルと同様のスペクトル形状を示し、SOD1変位体からのROSは、ヒドロキシラジカルであることが示唆された。また、DCF蛍光法を用いて酸化力の検討を行い、ヒドロキシラジカルを生じる鉄イオンのフェントン反応やスーパーオキシドを生成するキサンチン/キサンチンオキシダーゼの反応と比較しても、SOD1変異体の酸化力は非常に強いことがわかった。(2) 変異化に伴う構造不安定性によって変異体が酸化促進性を獲得するのであれば、構造不安定を与えれば変異をもたない野生型(WT)のSOD1においても酸化促進性を獲得できると考えられる。本年度は、アポ化したWT-SOD1の温度依存性の詳細について検討を行い、45から50度において変性を示し、銅イオンを導入することによって酸化促進性を獲得することがわかった。変異後のCDスペクトルにおいても、野生型と変異体でほぼ同じであった。変異導入以外の要因による構造不安定化でもSOD1は酸化促進性を獲得することが示された。(3) 金属結合部位の酸化促進性獲得について、サイクリックボルタンメトリ-(CV)を用いた配位銅イオンの酸化還元電位の検討を行ったが、十分な信号強度を得ることができなかった。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Research Products
(5 results)