2015 Fiscal Year Annual Research Report
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15J03452
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
進藤 智 徳島大学, 大学院口腔科学教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Keywords | 歯周炎 / Th17 / 樹状細胞 / genipin |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では漢方薬の歯周炎治療への応用を目指すべく、歯周炎の炎症性骨吸収に関与すると考えられているTh17細胞に着目し、歯周病病変局所において漢方薬成分であるgenipinがTh17細胞の分化、活性化に与える影響を明らかにすることを目的とし検討を行った。ヒト末梢血からCD14陽性単球を分離培養し得られた樹状細胞を用いて、genipinの樹状細胞活性化に与える影響について検討を行った。 その結果、genipinは樹状細胞の活性化マーカーの発現を抑制し、NF-κBによるシグナル伝達を阻害することによって、Th17細胞分化誘導サイトカインであるIL-6およびIL-23の発現を抑制した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画した研究計画のうち、ヒト末梢血由来樹状細胞に対するgenipinの影響については予定通り検討を行うことができたが、歯肉組織におけるexFoxp3 Th17細胞の局在については今後解析していく予定である。また、歯周組織構成細胞に対するgenipin以外の漢方薬含有成分の効果に対して、現在解析中である。 当初計画していた研究計画とは順番が前後してしまったが、特に支障はなく順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
歯周炎病変におけるTh17細胞との関連性を明らかにし、更に漢方薬を歯周炎治療への応用をめざすべく以下の実験行う。 歯肉組織におけるexFoxp3 Th17細胞の発現と局在の解析のために、ヒト歯肉組織資料の採取および連続切片を作製し、歯肉組織中のexFoxp3 Th17細胞における特異的なマーカーであるFoxp3, IL-17およびCCR6に対する特異抗体ならびにCCL20に対する特異抗体を用いた酵素抗体法により免疫組織化学的に検出する。genipinによるTh17細胞の分化誘導機構に及ぼす影響を解析するため、樹状細胞とナイーブT細胞との共培養系を用い、T細胞からのIL-17産生能をELISA法にて確認する。上記条件におけるIL-17産生に対するgenipinの影響をELISA法およびフローサイトメトリーにて解析する。
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Research Products
(2 results)